鳩に豆鉄砲をどうぞ
今日は休みの予定だったんですが、緒形拳の訃報を聞いては黙っておれません。
http://mainichi.jp/enta/art/news/20081007k0000m040152000c.html
ショック大。
で、津川雅彦がその臨終についてブログで語っていまして。
http://www.santanokakurega.com/2008/10/1051153.html
話しの最後に、俺の手を握りながら
『お前身体大事にしろよ!良い映画沢山創ってくれよな!治ったら、うなぎ喰いに行こうな、白焼きをな』と冗談交えて、医者に危篤を宣言されてる患者とは思えない、明るい台詞を残して、その4時間後には、歌舞伎役者のように、虚空を睨み付けながら、静かに、静かに、息を引き取った!実に安らかに、全く苦しむ様子も見せず、
名優らしい!カッコいい!立派な最後だった!俺もあんな死に方したいと、本気で思えた!臨終に間に合い、
話が出来てつくづく良かったと思ってる!
カ、カッコイイ…!
緒形拳といえば、『楢山節考』や『復讐するは我にあり』など重厚な作品も知られていますが、ぼくとしては、なんといっても『必殺仕掛人』ですね。池波正太郎の原作小説では寡黙で重厚なイメージのあった藤枝梅安でしたが、緒形拳はこれを軽妙洒脱な粋人として演じ、必殺シリーズのテイストを決定付けました。
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津川はこの後もシリーズに欠かせない悪役として何度も登場し、シリーズ第五弾『必殺必中仕事屋稼業』第20話「負けて勝負」で再び緒形と共演。このエピソードは、悪役を殺さずにポーカーで対決するという異色篇としてファンの記憶に残っています。
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緒形拳は、必殺シリーズに別々の殺し屋役で三回登場していますが、作中で死亡するのは、三度目となったシリーズ第八弾『必殺からくり人』のみでした。
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そのサブタイトルが「鳩に豆鉄砲をどうぞ」というのも、人を喰ったようなユーモアが、緒形拳の凄味とよくマッチしていたものです。
ちなみに。
シリーズ第十一弾『新必殺からくり人・東海道五十三次殺し旅』では、緒形拳は安藤広重を演じ、彼の描いた東海道五十三次の絵に隠されたメッセージによって、山田五十鈴や高野長英(演じるのは近藤正臣)一行が、東海道を旅しながら悪党を仕置するというストーリーになっていました。
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