Mama, I’m coming home

ジャイアント台風』といえば、忘れてはならないのが「馬場は遺伝する」であります。

ジャイアント台風―ジャイアント馬場物語 (1) (講談社漫画文庫)

ジャイアント台風―ジャイアント馬場物語 (1) (講談社漫画文庫)

この作品には、ジャイアント馬場の母が三度にわたって登場してくるのですが、一度目と二度目に登場したときは、その風貌は馬場におばあちゃんヅラをかぶせただけでした。


ところが、最後に出てきたときは明らかに別人になっていました。


これは一体どおゆうことよ。




ジャイアント馬場は、生涯にわたり、その巨体と風貌にコンプレックスを持っていたといいます。


馬場の巨体は下垂体腫瘍による巨人症(末端肥大症)であり、その風貌も典型的な末端肥大症の特徴を備えていました。


馬場には子どもがなく、弟子の大仁田厚三沢光晴と養子縁組をしようとしたこともあったのですが、それも、巨人症が遺伝するのを恐れて子どもを持たなかったため*1だったんですね。


そんな馬場さんでしたから、お母さんを自分そっくりの顔に描かれるのは我慢ならなかったんではないかなぁなんて推測してしまいます。


本当に馬場さんからクレームがついたかどうかはわかりませんけどね。



馬場の風貌といえば、この漫画では、フリッツ・フォン・エリック戦に挑む馬場が、アイアン・クロー対策として、顔面を地中に埋めてその上を車で轢くという過激な特訓シーンが出てきます。


これはさすがに無理だろう、と作画の辻なおき梶原一騎に抗議したところ、梶原は「それで馬場はあんな顔になったんだよ」とシレッとして答えた*2というからすごいですね。

*1:実際には、巨人症は遺伝性の病ではない

*2:このエピソードは深町秋生先生もネタにしている→http://d.hatena.ne.jp/FUKAMACHI/20070529