男の基本はドンブリ飯だ!
埼玉県警所沢署の取調室で、勾留中の被告にカツ丼を喰わせたとして警部が懲戒処分になりました。
http://mytown.asahi.com/saitama/news.php?k_id=11000000609070002
このニュースは、明らかにネタ的な面白さで書かれたものでしょう。小畑健先生の逮捕に「ライトのせいで」とつけるのと同じ感覚です。
- 作者: 小畑健,大場つぐみ
- 出版社/メーカー: 集英社
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今回の厳しい処分(警部は依願退職)は、カツ丼を喰わせたこと自体より、暴力団関係者に便宜をはかったことが問題になったのだと思われますが、こちらの作品でもカツ丼問題が提起されています。
- 作者: 泉昌之
- 出版社/メーカー: 青林堂
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町のそば屋でカツ丼を二杯注文し、カツとメシの配分に気を配りながら、やがてその思索はカツ丼の中に宇宙を見出すという哲学に至ります。
フッとカツ丼が宇宙に思える瞬間がある…
その宇宙を大都会の片隅で、めしとカツとのバランスを考えたりしつつ食べているワシがいる
ワシがいてカツがある
ワシがいて宇宙がある…
肉 米 水 火 油 卵
生命 人間 地球 宇宙 そして 無─ワシは…
喰う!!
原野を行く機関車のように!!
太陽をかみくだき!!
銀河も呑み込み!!
おしんこをぶち込み みそ汁もぶっかけ
生態系をもメチャメチャにするように!!
遺伝子も狂えとばかり!!
ただ豪快に!!
ただただ豪快に!!
オレはカツ丼を喰う!
何もかも吹っ飛ばし!!
オレがカツ丼を喰う!!
豪快に………
原野を行くSLとか、フンドシ姿の男たちが和太鼓を打ちまくる心象風景をバックに、ひたすら豪快にカツ丼をかっこんでいく豪快さんなのですが、実はここまで展開されてきたのは豪快さんの妄想なのです。
実は、豪快さんは無実の罪で逮捕されて取り調べを受けており、
「素直にやったと言えばこのカツ丼が喰えるんだぞ」
と、自白を強要されているのでした。
空腹と不眠で気力と体力の限界の中にあった豪快さんはついに「やりました」と自白し、カツ丼をペロリと平らげますがその代償として無実の彼に死刑判決が下ります。
一杯のカツ丼と残りの人生を交換した愚かな私─
しかし私は控訴をしなかった
なぜなら私はあのカツ丼の味が
私や、人類の未来以上に
信じられるような気がしたからだ
こんな人生があってもいい
こんな男がいたっていい───
刑事ドラマをパロディにしたコントや漫画では、「自白すれば喰わせてやる」という一種の司法取引としてのカツ丼が頻出しますが、もし本当にそんなことをしたら「カツ丼が喰いたいがためにウソの自白をした」というカツ丼冤罪事件が続発し、初公判では多くの被告が自白を撤回することになり、検察のメンツは地に堕ちることとなるでしょう。
「そんな男がいたっていい」とはなかなか言えるものではありませんね。
ちなみに、「取調べ室でカツ丼」の元ネタは、ドラマ「七人の刑事」であるとも、昭和38年に実際に起こった吉展ちゃん誘拐殺人事件であるとも言われていますが、後者は、取調べにあたった平塚八兵衛刑事の回想にもそのような記述はないため、都市伝説のようです。
- 作者: 佐々木嘉信,産経新聞社,サンケイ新聞社=,産経新聞=
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で、吉展ちゃん事件で脅迫電話の声紋鑑定をやったのが、今もテレビでおなじみの鈴木松美氏。
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