ハゲタカ軍団対火の用心

石原慎太郎都知事が、姜尚中教授について「怪しげな外国人」と発言して話題になってますね。

http://www.asahi.com/politics/update/0830/009.html

まぁ本当の怪しげな外国人というのはこういう人のことだと思うんですけども。
塩コショーはもっとテレビで観たいです。



最近は、保守的な人は嫌韓でなければならないようで、「いかに韓国がヒドイか」をアピールすることが日本への愛を表現することだ、と勘違いしている人がちょくちょく見られますね。

マンガ嫌韓流2 (晋遊舎ムックシリーズ)

マンガ嫌韓流2 (晋遊舎ムックシリーズ)

しかし、昔は右翼と韓国は「反共」の絆で結びついており、むしろ左翼の方が「アメリカの傀儡」「軍事独裁政権」として大韓民国政府を批判することが多かったんですけどね。

バイオレント左翼系作家として知られていた大藪春彦先生には、保守系の政治家や財界人(に極めて近い経歴や氏名の持ち主)を襲撃して、不当な手段で得た財産を根こそぎ巻き上げる「要人処刑小説」と呼ばれる一連の作品があります。

その一つであるこの「処刑戦士」では、標的は、
「社団法人全日本スピード・ボート協会終身会長・竹山一成」

「一日一善」の笹川良一先生をモデルにしていることは一目瞭然。おまけに子沢山というところまでモデルの先生と同じで、いろんな企業を喰い物にしている息子たちも登場し、主人公の傭兵四人組「チーム・ヴァルチュア」によって次々に血祭りに上げられて行きます。



で。



ヴァルチュアの四人は、竹山の子分である総会屋の猿田正義を襲撃するため、邸宅の警備にあたっている、韓国海兵隊青竜旅団あがりの傭兵を拉致して尋問し、情報を聞き出すことにします。


この、拉致される韓国人傭兵の描写がものすごいベタ。

愛人が勤めている焼肉店に出向いて肉の刺身や焼肉、「トウガラシで真っ赤な冷メン」原文ママ)を平らげると、女のアパートにしけこんで一戦交えます。

ご丁寧に、女(在日)がイク時に「アイゴー!」と叫ぶんですよまた。

あまりにうるさいので隣の住人が怒鳴ると、
「うるせえ!ガタガタ抜かすとプッ殺すぞ!」
と怒鳴り返すというのはかなりキテます。


そして、女のアパートを出て帰るとき、ヴァルチュアに車で轢かれて連れ去られます。


重傷を負った傭兵の李に、ヴァルチュアの四人は尋問をしていきます。

そこで持ち出すのが、ネット右翼の人がよく持ち出す、ベトナム戦争での韓国兵の大暴れっぷり。


ベトナムに赴任したときには曹長だった李が、退役したときには大尉にまで出世していたことを聞きだして、
「大した特進ぶりだな。出撃中に遭遇したヴェトナム人を皆殺しにしたからだろう?」

と言われた李は、

「ペトコンをプッ殺して何か悪い?」
と開き直ります。

「将校に昇進してからも、給料は月に百五十ドルそこそこ…殺しの手当を含めても月に三百ドルそこそこしかもらえない上に、そのほとんとは、本国の家族に強制的に送金させられた。
ペトコンをプッ殺し、村の娘たちを犯すほかに楽しみはなかった」


この辺の、韓国に対する描写は最近の自称保守ブロガーなんかよりよほど嫌韓でありました。

京城出身の大藪先生なんですけどね。