不時着/墜落あれこれ

休みの予定だったけどちょっとだけ書いておきます。



米軍オスプレイが名護市沖に不時着 2人けが | NHKニュース 米軍オスプレイが名護市沖に不時着 2人けが | NHKニュース

13日夜、沖縄県名護市の東の海上アメリカ軍の輸送機オスプレイが不時着し、乗っていた5人全員が救助されました。このうち2人がけがをしていて、防衛省アメリカ軍に連絡をとって当時の詳しい状況の確認を進めています。

テレビの映像で機体を見ましたけどバラバラに大破していて、「これ不時着というより墜落じゃねえのか」と思いましたが、防衛省の見解によれば、パイロットの意図が「不時着」と「墜落」を左右しているようです。


沖縄オスプレイ事故、なぜ墜落ではなく「不時着」と報道? 防衛省に聞いた 沖縄オスプレイ事故、なぜ墜落ではなく「不時着」と報道? 防衛省に聞いた

旺文社の国語辞典には、「不時着」の言葉の定義として「飛行中の故障などで、臨時に目的地以外の場所に着陸すること」とある。

防衛省の認識としては、そのような事態があった場合、「機体のコントロールを失った状況で着陸または着水する状況が墜落」であり、「パイロットの意思で着陸または着水した場合は、不時着、不時着陸」になるという。

機体の損壊具合は関係がないとのことだ。


でもそれなら、これはどうなるのかね。

1982年の日航機羽田沖墜落事故は、統合失調症を患った機長が意図的にエンジンを逆噴射させ、機体は着水し乗員乗客24名が死亡、149名が重軽傷を負うという大惨事になりました。


このほかにも、パイロットが何らかの理由で意図的に飛行機を落とす事件は航空機の歴史上いくつかありますが(2015年のドイツ機墜落事故は記憶に新しい)、どれも「墜落」という言葉が使われています。でも防衛省の見解によれば、それらも本来は「不時着」と呼ぶべきということになりませんかね。


(というかそもそも「事故」と呼ぶのもおかしいと思う。故意にやったものは「事件」じゃないのか)


まぁ、本当に大事なのはいかにして再発を防止するかということであって、墜落か不時着かという用語の問題はごく瑣末な論点にすぎないんですけどね。「不時着」と言い換えたって別に大したことなくなるわけじゃないし、ていうかそもそも不時着自体が大問題だろ。



で、この事故を受けて米軍はどうしたかというと。
米軍高官「被害与えず、感謝されるべき」 沖縄副知事に - 沖縄:朝日新聞デジタル 米軍高官「被害与えず、感謝されるべき」 沖縄副知事に - 沖縄:朝日新聞デジタル

 沖縄県名護市沖に米軍輸送機オスプレイが不時着して大破した事故で、沖縄県の安慶田(あげだ)光男副知事は14日、在沖米海兵隊トップのニコルソン四軍調整官に対し抗議した。安慶田副知事によると、ニコルソン氏は「パイロットは住宅、住民に被害を与えなかった。感謝されるべきだ」と抗議に不満を示したという。

 安慶田副知事によると、オスプレイの飛行停止と配備撤回を求める抗議文をニコルソン氏に手渡し、抗議したが、ニコルソン氏はかなり興奮した様子で「(事故を)政治問題にするのか」と言ったという。安慶田副知事は「県民はオスプレイの配備も訓練も認めていない」と述べたが、ニコルソン氏は最後まで怒りが収まらない様子だったという。

 安慶田副知事は面会後、報道陣に「謝罪は全くなかった。本当に植民地意識丸出しだなと感じた」と述べた。

 沖縄には2012年10月から米軍普天間飛行場宜野湾市)に順次24機のオスプレイが配備されたが、県や宜野湾市などは一貫して配備撤回を求めている。(吉田拓史)

この「感謝されるべきだ」という対象が「神に」なのか「パイロットに」なのか「俺に」なのかいまいち判然としませんが、沖縄米軍の高官にそんな態度でこられたら、オレなんか平松伸二の絵で脳内再生しちゃうじゃないか! このド外道が〜〜!!!

ドーベルマン刑事 第11巻

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