麻雀漫画放浪記
竹書房の「近代麻雀」は『押忍!! 麻雀部』とか『鉄牌のジャン!』とか、もともと別ジャンルだった漫画をむりやり麻雀ものにリメイクすることが少なくないです。
- 作者: 高橋幸慈
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2014/10/23
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
- 作者: 西条真二
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2016/02/15
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (1件) を見る
で、これはリメイクものではありませんが、麻雀漫画は初執筆となる田中ユタカも、「近代麻雀」に作品を載せました。
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2016/02/15
- メディア: 雑誌
- この商品を含むブログ (1件) を見る
『白鳥四十郎 ―和了らずの男―』「近代麻雀 」(竹書房)3月15日号掲載。
— 田中ユタカ TanakaYutaka (@tanakayutak) 2016, 2月 15
雀荘の新人店員はワケありそうな昭和の男!
どうぞよろしくお願いいたします。https://t.co/k48kpfqx1F #近代麻雀 pic.twitter.com/99uRrdiTQG
ちょっと『湯けむりスナイパー』を思わせるシブみがありますね。これまでは甘々なラブエロ漫画を専門に描いてきた人だけに、新境地にかける意気込みが感じられます。
初夜 ヴァージン・ナイト1 (バンブーコミックス COLORFULセレクト)
- 作者: 田中ユタカ
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2015/07/28
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
これらの作品のように、もともと麻雀漫画を描いていなかった作家が「近代麻雀」で描くときは、編集者が大きな役割を果たしているそうな。引き続き田中氏のツイッターより。
麻雀の闘牌はキャラクターやストーリーに合わせて竹書房の担当編集者が作ってくれています。深く作品を理解した上で、画面に描かれることのない牌の1枚1枚、勝負の流れの細部まで詳細に作ってくれました。すごいです。噂には聞いていましたが竹書房編集者の麻雀能力に心底感服しました。#近代麻雀
— 田中ユタカ TanakaYutaka (@tanakayutak) 2016, 2月 16
これは知らなかった。竹書房の漫画編集部ってホント麻雀に特化した職能集団なんだなあ。
とはいえ、やはりおいそれと新たなフィールドに挑戦できるわけではないようで。
『初夜2』のころからずっと僕を担当をしてくださっているのが現在の「近代麻雀」の編集者です。そのご縁で数年前から麻雀漫画を描く準備をしてきました。資料を集め、キャラクターを作りスケッチをし、簡単なプロットメモまで含めると50本以上は麻雀のお話を作りました。新鮮で刺激的な作業でした。
— 田中ユタカ TanakaYutaka (@tanakayutak) 2016, 2月 16
すごいなあ。プロの漫画家って、読み切りを載せるまでに50本以上もプロットを作るのか……。
昔から、麻雀漫画とパチンコ漫画はおっさんの聖域として漫画界に独自のポジションを占めていましたが、パチンコ漫画が果てしない劣化を続けている(谷村ひとしのパチ漫画なんて、ケータイで撮ったパチンコ画面の写メにハンコ絵のカットを3個ぐらいくっつけてるだけ)のに対し、麻雀漫画は独特の進化を遂げているのが興味深いです。