疑惑の判定確定
さて、先月から今月にかけて、日本のボクシング界ではビッグマッチが相次ぎ、ファンはおおいに盛り上がりました。
黄金の拳闘月間まとめ - 男の魂に火をつけろ!
しかし、そこに水を差すようなニュースもあります。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150515-00000016-dal-fight
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150516-00000047-spnannex-fight
興毅 4階級制覇へ 河野“ボコる” 7月米国でタイトル戦
ボクシングのWBA世界スーパーフライ級2位・亀田興毅(28=亀田)が15日、都内で7月中の米国開催で合意した王者・河野公平(34=ワタナベ)とのタイトルマッチに向け「前出てきたら思い切りカウンター入れるよ。出てこなかったら俺が出て行くだけ。ボコボコや。(河野は)気がついたら天井のライトを見てるよ」と吠えた。
前戦から約6カ月間隔が空いたが「ちゃんと体つくってますよ」と準備万端だ。前哨戦は昨年11月のシカゴでのノンタイトル戦。対戦相手の決定は試合の2週間前だった。カードは前座の前に組まれ「入場した瞬間お客さんゼロ」に目を疑った。おなじみの入場曲バーニングハートのCDをスタッフに渡したが、聴き覚えのない曲が流れる中で「早く出てこい」と呼ばれ、慌てて向かったリングでKO勝ちを収めたが、日本では1試合3000万円以上とも言われたファイトマネーがわずか1万7000ドル(約200万円)。昨年は1試合に終わり「そんなお金消えるからな、秒殺で」と厳しい現状を訴えた。
国内で試合ができない中、モチベーションが唯一の支えとなっている。日本人初の4階級制覇へ「チーズチャンピオン(穴だらけの王者)って言われてるけど、決してそんなに弱い選手ちゃう」と王者を持ち上げつつ、最後は「普通に戦ったら普通に倒れてると思う」と勝利宣言で締めくくった。
WBAは昨年の9月にも河野の初防衛戦として亀田との対戦を指示しましたが、そのときは、亀田が日本ではライセンスを剥奪されていることもあり、いったん棚上げに。そして、河野が別の選手と防衛戦をやり、ワタナベジム側としては、その間に亀田が国内でのライセンスを更新するよう、亀田側に努力を求めていたのですが、けっきょく亀田のホームであるアメリカのリングで対戦が合意されてしまいました。
河野公平は、2008年に初めて世界王座決定戦に挑んだものの名城信男に敗れ、2010年にはやはり王座決定戦でトマス・ロハスに敗れ、それから泥沼の3連敗を喫したものの、2012年の大みそかに、圧倒的劣勢の下馬評を覆してテーパリット・ゴーキャットジムをノックアウトしついに戴冠。しかし初防衛戦でリボリオ・ソリスに敗れて王座から陥落し、2014年3月にデンカオセーン・カオウィチットをノックアウトしてまた王座に返り咲いた、という苦労人であります。
(なんか亀田家と縁のある人が多いなあ)
闘志と実績はあるものの、すでに34歳とボクサーとしては高齢で、直近の防衛戦でも勝利はならず、ドロー防衛となっているところを見ると、スカッとした勝利は期待しにくいかもしれません。
しかし、亀田興毅のほうも、まだ衰える年齢ではないはずなのに、日本で最後にテレビ放送された2013年の防衛戦(韓国で、無名の孫正五を相手に迎えた)では目も当てられないほどの劣化を露呈しています。彼の得意とする、ガッチリとガードを固めたままリングを歩き回り、ときどき「シュシュシュシュッ」と口で言いながら両手を小刻みに動かす「浪花乃逃犬」戦法に徹していたのに、およそ世界レベルとはいえない相手の、スピードもキレも重さもないパンチを食らいまくるという体たらくで、試合を中継したTBSが、判定があまりに不自然なためか、読み上げる場面を放送しなかったほどのひどい試合でした。
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河野は必死でKOを狙いにいくでしょうし、亀田には河野のパンチを防御するテクニックがもうありません。うまく噛み合えば亀田のノックアウト負けもあり得ますが、こうなると何が起こるかわかんないなあ。とにかく河野には、試合で渡米したときには、食べ物や飲み物には細心の注意を払ってほしいですね。できれば日本から持っていった水と食料だけ口にしてほしいぐらいです。
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……ていうか、いちばん望ましいのは今からでも試合が流れてくれることなんだけどなぁ。