すごい百合AVの話(前篇)

さて、昨日も予告しましたけど、今日も春原未来のビデオをレビューしますので、18歳未満の方、性的な話題が苦手な方、および同性愛に嫌悪感のある方はご遠慮ください。







春原未来(すのはら・みき)は、2012年1月に美少女レーベル「kawaii*」専属女優としてデビューし、およそ半年で7本のビデオをリリースしてからはキカタン(主役も張れる、人気のある企画女優)に転向して、多くの作品に出演し高い人気を獲得したAV女優です。
初期はレーベルの特性上マイルドな作風でしたが、キカタン転向後は痴女ものやコスプレもの(『サイレントメビウス』のコスプレもやったことがあり、AMPの制服がとても似合っていた)、ハードな凌辱ものにも出演し、過酷な撮影もいとわずにやってきた彼女ですが、2013年の後半までレズものはNGにしていました。
本人いわく、女性との恋愛はありえない、セックスは男とするもの、という思いがあり、不自然な演技をしたくないためレズものは避けてきたそうですが、そんな彼女が、自身も元AV女優の鬼才、真咲南朋監督と組んで撮ったのが『素顔』『卒業』『挑発』の「レズれ! ドキュメント」3部作です。


真咲監督は、「すのっちはドラマとか役柄があると、何でも無難にこなしてしまう」と考え、完全ドキュメントとして演出しています。
ふつうのレズAVでは、ペニスバンドの使用など過剰な演出が入りがちですが、このシリーズでは性具をいっさい使わず、肉体だけで表現することにこだわっています。


第一部『素顔』では、春原の相手役は、引退を間近に控えた熟女女優の結城みさでした。

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春原が尊敬する先輩であり、憧れの女性でもある結城みさは、初めてのレズで緊張する春原を、母親のような優しさで導いていきます。恥ずかしがって目を合わせることすらためらう春原未来に、結城は「今日一日、あなたを全力で愛します」と心理面から接触していき、例によって「自分は人として駄目だ」「(自分の性器は)綺麗じゃない」とネガティブな発言を繰り返す春原の、心の扉をゆっくり開いていくのがわかります。お互いに「みき」「みさみさ」と愛称で呼び合うのも、男優は匿名の存在として扱われるヘテロAVとは違った、レズAVならではの味わいがありました。
「女性との恋愛はありえない」「セックスは男とするもので、入れて(穴を)埋められたい」「他人の膣に指を入れるのは怖い」と言っていた春原ですが、長く時間を取った準備運動(見つめ合う、手をつないで歩く、唇を合わせるなど)を経ていざ本格的な絡みが始まると、それまでの心配がうそのようにスムーズなセックスを見せます。あれほど怖がっていた指入れもしっかり行い、この辺はさすがにお互いのポテンシャルが高いところを再確認します。


ところが、お互いに何度かエクスタシーを迎えた末、絡みが終わりに近づくと、春原は突如として泣き出します。
彼女は感情が昂りやすい人で、セックスで泣くのも珍しいことではありませんが、ここでの涙はいつもとは異質で、「視聴者のためにわかりやすいクライマックスを表現できない」という、作品の出来に対する不安から出たものです。結城みさと真咲監督が「そんなこと気にしなくていいんだよ」と諭しても、春原は「だって、私はAV女優だから」と、例によって高すぎるプロ意識による苦しみを吐露する春原ですが、結城は「AV女優だから何!? 視聴者が何!? メーカーが何!? 私は未来のことしか見てないんだよ!?」と、きっぱり言い切ります。この力強い言葉を受けて、春原は結城に抱きついて泣きじゃくるのでした。まずは目の前にいる相手を愛することが第一、という春原未来のAV哲学というか作法というか、そういうものがここで確立されたように思えますね。絡みを終えて一夜が明け、メイクを落としたまま帰っていく春原未来は「この作品は自分のターニングポイントになると思います」と語るのでありました。



そして第二部『卒業』では、相手役は年下のロリ系女優、成宮ルリとなります。

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成宮ルリは、家庭の事情で高校へ進学しなかったため、「同級生はまだ女子校生」という18歳で「フライングデビュー」したという、いろんな意味でギリギリの人なんですが、デビューしてから1年ほどで引退することになりました。彼女は、最後の撮影となる引退作でレズものを選び、相手として、共演はないものの以前から気になっていたという、春原を指名します。
春原は、前作で結城みさからたくさんの愛をもらったと語り、その愛を成宮にも伝えたい、と言います。前作でも愛称を付けあったように、今度は「ルリちゃん」「すーちゃん」と呼び合うことになります。
「実はエクスタシーを経験したことがない」「最近は凌辱の撮影が多くて、つらいと思うこともあった」という成宮に、春原未来は「AVがいやな思い出にならないように、今日は記憶に残るセックスがしたい」「本当に気持ちよくなってもらいたい」と、ひたすら優しく接します。前作が、母と娘を思わせる関係だったのに対し、こちらでは姉と妹のような親しさです。
前作での春原がそうだったように、膣に指を入れるのを怖がる成宮に対し、春原未来はまるで童貞に筆おろしをしてやるような丁寧さで(彼女はそういうビデオも何本かやったことがある)指の入れ方や動かし方を手ほどきしていきます。「痛くないの」という成宮ルリに、「私の顔を見て。痛そうに見える?」と答えるあたりは、優しさと妖艶さを併せ持った素晴らしい美しさでした。
中盤のインターミッションでは、部屋を出て手をつないで街を歩く2人の、可愛らしい親密さに思わず微笑みが漏れます。春原が「ルリちゃんが大好きだー!」と叫んで成宮が恥ずかしがったりする、この辺は百合アニメにも近い味わいがあります。お互いに「ルリちゃん大好き」「すーちゃん大好き」と言いながらエクスタシーに達するところや、絡みを終えてからも名残りを惜しむように抱き合い、「幸せになるんだよ」「うん、頑張る」と語り合うところも、見ているこちらも「この人たちが幸せでありますように」と祈りたい気持ちになる、心が温まる場面でありました。



というわけで、シリーズは『テレクラキャノンボール2013』でもおなじみの新山かえで(前田日明も絶賛するボディの持ち主)と共演した第三部『挑発』へと続くのでありますが、いささか長くなってきたので明日に回します。

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