ドSアナ罷り通る

今日の日本では、ほとんどのスポーツファンがバレンティンのホームラン新記録の話題で持ちきりですが、ワスはやっぱりこの試合ですね。


http://www.nikkansports.com/battle/news/f-bt-tp0-20130915-1189755.html

メイウェザー2−0判定勝ち/ボクシング


<プロボクシング:WBA・WBC世界スーパーウエルター級王座統一戦12回戦>◇14日(日本時間15日)◇米ネバダ州ラスベガス・MGMグランドガーデン・アリーナ

 世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(36=米国)が2−0の判定勝ちでビッグマッチを制した。WBA世界同級スーパー王者として、WBA・WBC世界同級統一王者サウル・アルバレス(23=メキシコ)と激突。独特のリズムで左ジャブ、右ストレート、右フックでアルバレスの動きを止めた。相手のプレッシャーに押され、ロープ際に追い詰めらても冷静にかわし、的確にパンチをヒットさせて最後まで試合の主導権を握らせなかった。

 ジャッジ3人中、2人に支持されたメイウェザーが2−0の判定勝ちをおさめた。勝ったメイウェザーは45勝(26KO)無敗、負けたアルバレスは42勝(30KO)1敗1分けとなった。

天下無敵のメイウェザーですが、アルバレスの勢いとパンチ力に期待するファンも今日は多かった。wowowの視聴者による勝敗予想では、メイウェザー勝利が1576票に対してアルバレス勝利が1583票と、わずかにアルバレスが上回ったほどです。


しかしフタを開けてみればいつものメイウェザー劇場。圧倒的なスピードのボディワークとフットワーク、それに相手の気勢を削ぐ絶妙なタイミングのパンチで、アルバレスを完封。相手が誰であっても自分のカラーだけを出すという、理不尽なまでの自己中心主義を可能にする、その実力には脱帽せざるを得ません。


でも、今後はどうするのかなぁ。もうメイウェザーに勝てそうなボクサーはひとりも思いつかないですよ。一時期、対戦が熱望されていたマニー・パッキャオファン・マヌエル・マルケスに壮絶KOされて失速したし、ティモシー・ブラッドリーやエイドリアン・ブローナーあたりではちょっと格が違う。いっこ上の階級であるミドル級チャンピオンの、ゲンナジー・ゴロフキンならきっと勝てるだろうけど、メイウェザーがこの期に及んでまた階級を上げるとも思えないしなぁ。そもそも彼はヒールであり、メイウェザーを倒せそうな相手がいなければ試合への注目を集められないので、苦しくなるんじゃないですかね。今日のファイトマネーは、メイウェザーが4150万ドル、アルバレスが1200万ドル(これにペイ・パー・ビュー売り上げの歩合がプラスされる)というビッグゲームだったのですが、こんなマネーを動かすに足るマッチメイクはもうないような気がします。メイウェザーとケーブルテレビのShowtime社は、6戦で2億ドルともいわれる契約を結んでおり、今日はその2試合目でした。あと4戦、どうするんですかね。


んで。


今日はビッグマッチとあって、wowowは「エキサイトマッチスペシャル」としてこの試合を生中継いたしました。いつものように実況は高柳謙一アナ、解説は浜田剛史ジョー小泉という布陣に、ゲストとして、WBCミドル級19位にランクインした村田諒太を加えています。
村田の声はこもり気味で、喋りにも改善の余地はありそうでしたが、まぁその辺はまだまだこれから成長を期待できるでしょう。それより、恒例の小泉ジョークと、それに対する高柳アナのあしらいが、今日はいつにも増して酷かった。

  • 高柳:「それではジョーさん、お願いします」
  • 小泉:「今日のメイウェザーは、フロイド・メイウェザーじゃなかったんです。強いど・メイウェザーだったんです」
  • 高柳:(ニコリともせず)「せっかくのビッグマッチをこんな形でシメたくないので、村田選手、何か一言お願いします」
  • 村田:「えっ!? ぼ、僕にギャグをやれと言うんですか……?」


どうですか、このムチャ振り。自分からジョーさんに振っておいてコレですからね。こんなことが許されていいんですかねぇ……(震え声)。

ボクシング珍談奇談

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