愛は流れる


戦争において音楽を武器にするというと『超時空要塞マクロス』みたいな話ですが、米軍はイラク戦争メタリカAC/DCを大音量で流して敵兵を動揺させていましたし、89年のパナマ侵攻でも、立てこもるノリエガ将軍にガンズ・アンド・ローゼズの曲を大音量で聞かせて、疲弊を誘ったというエピソードが伝わっています。
マインド・ウォーズ 操作される脳

マインド・ウォーズ 操作される脳

ヴァン・ヘイレンだったらどうだったんやろう……

1984

1984


グアンタナモの捕虜収容所でも、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの音楽が囚人へのいやがらせに使われ、トム・モレロが抗議したのは記憶に新しいところです。

Rage Against the Machine-XX (20th Anniversary)

Rage Against the Machine-XX (20th Anniversary)


んで、メタリカも抗議していたことが、特殊部隊員の証言で明らかにされました。


http://ro69.jp/news/detail/78324

メタリカ、テロリスト拷問用にメタリカの音源を使うなと米軍に申し入れていたと特殊部隊員が語る

アメリカ軍の特殊部隊の隊員がイラクでテロリスト尋問の時にメタリカの音楽が使われていることにメタリカが音源の使用をやめるようにと軍にクレームをつけていたことを明らかにしている。


隊員は同時多発テロ事件の主犯オサマ・ビン・ラディン殺害を2011年に実行したアメリカ海軍の特殊部隊SEALsのひとりで、『エスクワイア』誌に次のように語っている。


イラクで戦争を始めた当初は、テロリストなどの尋問を行う前にまずはメタリカをたっぷり聴かせて弱らせてたんだよね。そのうちこのことがメタリカの耳に入って、『俺たちの音楽を使うのはやめてくれ、俺たちは暴力を促しているわけじゃないから』って言ってきたんだよ。俺としては、なに寝言言ってんだよ、クソボケ、おまえら『キル・エム・オール』(全員ぶっ殺せ)なんて作品まで作ってんじゃねえかって思ったね」


しかし、軍はメタリカのクレームを聞き入れてメタリカの使用はやめ、その後クリスチャン系メタル・バンド、ディーモン・ハンターの音を使うようになったと問題の隊員は語っている。


「それからディーモン・ハンターというバンドと連絡が取れて『軍でやっていることを全面的に支援します』って言ってくれてね、CDやワッペンを送ってくれたんだよ。だから、俺は作戦行動の度にいつもディーモン・ハンターのワッペンを身に着けてたよ。ビン・ラディンを殺害した時にもつけてたからね」


なお、メタリカの音楽はグアンタナモベイ海軍基地でテロ関係者と思しき捕虜を心理的に疲弊させるために無理矢理聴かせる音源として使われていて、2008年にジェイムス・ヘットフィールドは次のように語っていたという。


メタリカを選んでもらえたということで俺の中に誇りに思う部分もあるし、ただ、このせいで俺たちがなにか政治的なメッセージを持っていると勘違いされると困るなって当惑する部分もあるんだよね。俺たちの音源が使われていることについて俺たちはなにも関わっていないし、俺たちはできるだけ政治とは関わらないようにしてるんだ。というのも、政治と音楽は、このバンドについては、両立しないものだと俺は思ってるからなんだよ」

この隊員がどういう人物なのかわかりませんが、メタリカへのリスペクトが感じられない発言ではありますね。まぁ軍人からすればバンドなんてそんなもんなのかもしれませんけど。
まぁ、オレだったらメタリカを一日中聞かされてたら逆に気力充実してしまうところですね。(※ただし一部のアルバムは除く)

LOAD

LOAD

初期3枚とブラック・アルバムだったら、どれだけ聞き続けても飽きない自信はあるッスよ。

メタル・マスター

メタル・マスター



それにしても、「ディーモン・ハンター」ってバンドは初めて聞いた名前です。クリスチャン・メタルというとストライパーぐらいしか知りませんでしたが、色々いるんですねぇ。

True Defiance

True Defiance

ライヴ映像はこちら。

あんまり華のあるバンドじゃないですね。客のノリも今一つだし。あとドラムの横に座ってるヤツは何なんだ。


やっぱりメタルには悪魔が欠かせないってモンですよ。いやがらせに使うんだったらヴェノムが一番だと思いますね!

Welcome to Hell

Welcome to Hell


「音質が悪い」「演奏が下手」「人をバカにしている」の三拍子揃ったヴェノムこそが、やっぱり史上最凶のメタルバンドだとオレは思うッス。