日米ポリス対決

アメリカでこんな事件(?)があったとか。


http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2909375/9738738

女性100人を「焼いて食べる」誘拐計画、米NY警官を逮捕

【10月26日 AFP】(一部更新)米ニューヨーク市警(New York Police Department)の現職の男性警察官が、100人もの女性を誘拐し体をオーブンや直火で焼いて食べる計画を立てたとして逮捕された。米連邦当局が25日、発表した。

 逮捕されたのはジルベルト・バイエ(Gilberto Valle)容疑者(28)で、パソコンを通じて「女性を誘拐し、体を調理して食べる」計画への参加を呼びかけていた。

 2人はクロロホルムで犠牲者の意識を奪い、バイエ容疑者の自宅キッチンに連れ込むことを計画。このキッチンにあるオーブンについて、バイエ容疑者は「脚を折り曲げれば」女性の体には十分なサイズだと言ったという。

 バイエ容疑者はニューヨーク・クイーンズ(Queens)地区にある自宅で24日に逮捕された。報道によれば、容疑者はハーレム(Harlem)地区の駐在警察官だという。

 計画の共謀者とされる証人は罪に問われていない。マンハッタン(Manhattan)地区連邦検事局は複数の共謀者がいるとしているが、他の共謀者に関する情報も明かされていない。

■警察データベース悪用か、既に女性1人と会う

 今年9月、犯行を持ちかけられた1人が、米連邦捜査局(FBI)にバイエ容疑者を告発したことから、同容疑者が数か月にわたり、自宅パソコンから電子メールやインスタントメッセージで仲間と計画を練っていたことが分かった。

 パソコン内からは少なくとも100人の女性の名前や写真を集めたファイルが見つかった。住所などの個人情報が記載されている場合も多かったという。リスト作成には警察内部のデータベースが違法に利用された疑いがある。

 実際に犠牲になった女性はいないとみられるが、FBIによればバイエ容疑者は既に犠牲者候補の女性1人とレストランで実際に会っていたという。(c)AFP/Sebastian Smith

佐藤まさあきの『堕靡泥の星』みたいな計画ですね。

堕靡泥(ダビデ)の星―完全版 (5) (サニー・コミック文庫)

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でもこれ、計画を立てたというだけでまだ何も実行してないですよね。エラリー・クイーンの某悲劇とか、横溝正史の某村とかにも出てきますが、実行するつもりがなくて計画だけ立てても罪になるんでしょうか。そういえば日本の警察では、明らかに実行されないネット上の犯行予告を検挙することに血道を上げていますが(無実の人間でもおかまいなしに自白させる、紅林麻雄のDNAが警察組織に脈々と息づいていることを証明する捜査手法)、アメリカでも似たようなもんなんでしょうか。


と思ったら、日本の警察はさらに一歩先を行っていたようで。


http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/414562.html

少女と関係 警部補処分 道警 児童買春容疑立件見送り

 道警刑事部の40代の男性警部補が18歳未満の少女にいかがわしい行為をしたなどとして、道警は25日、警部補を停職3カ月の懲戒処分とした。ただ、相手が18歳未満だと知らなかったとみて児童買春・児童ポルノ禁止法違反容疑での立件は見送った。警部補は26日付で辞職する。

 道警監察官室によると、警部補は今年3〜7月、札幌市内のホテルで、出会い系サイトで知り合った無職の少女(16)と中学2年の女子生徒(13)に現金を渡し、いかがわしい行為をするなどした。調べに対し、警部補は「20歳以上にしか見えなかった」などと説明。少女2人も年齢を偽っていたという。<北海道新聞10月26日朝刊掲載>

NY市警は身内にも容赦しませんが、この温情措置は「和を以て尊しと為す」内向きな日本社会を実によく反映しているといいますかなんというか。
「20歳以上にしか見えなかった」って、そんな言い訳を警察官以外がしても絶対に通用しないと思うのですが、これで済んじゃうんだからなぁ。おそらく、身内から逮捕者を出すペナルティの方が検挙で稼げるポイントより大きかったからなんでしょうけど、そんな論理で動いてもらっちゃ困るんだけどなぁ。