ブラック学校
群馬県で、中学生がアルバイト中に死亡するという違法労働での労災事故がありましたが、意外な背景が明らかになりました。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120809-OYT1T01229.htm
中3労災死、業者「学校から頼まれて雇った」
群馬県桐生市の中学校体育館で、解体作業をしていた栃木県足利市五十部町、中学3年石井誠人君(14)がブロックの下敷きになって死亡した事故で、石井君を雇用していた群馬県太田市の解体業者は9日、取材に対し、「学校側から頼まれたから雇った。日当は5000円だった」などと話した。
解体業者は「7、8年前から計20人ほど不登校などの中学生を受け入れてきた。学校や親から頼まれた時だけで、社会人になる手伝いになればと思っていた」とも証言。石井君とは別の中学数校から依頼を受けたこともあったという。業者は「両親に申し訳ないと思っている。今後誠意を持って対応したい」としている。
労働基準法では、建設業などで中学生以下の年少者の雇用を禁じている。石井君が通っていた足利市立西中の板橋文夫教頭は「校長や担任が業者に伺い、『お世話になります』と頼んだこともあった。中学生が働いてはいけないのはわかっていた」と述べ、学校側が依頼していたことを認めた。
(2012年8月10日07時19分 読売新聞)
なんと、学校が業者に頼んで、生徒を働かせていました。
これ、解体業者は「社会人になる手伝い」とかカッコいいことを言ってますけど、実際には激安の労働力を斡旋させていただけなんじゃないですかね。
もっと意地悪く考えるならば、業者から学校にいくらかのリベートが払われていたのではないかとも思われます。そうでもなければ、学校側には法を犯すメリットがないですからね。
中学校では公民の授業もあるはずです。そこでは労働者の権利についても教えられるはずですが、学校が率先して労働基準法を違反させるようでは、日本全体がブラック企業化していくのは当然と言わざるを得ないですね。
- 作者: 渡邉美樹
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2011/10/20
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (1件) を見る