ワンチュクは義理許しであったな
昨日、ブータンのワンチュク国王が講道館を訪問して、井上康生の技などを見学したとうちのブログでも書きましたが、それ以上のこともあったようで。
http://www.yomiuri.co.jp/sports/news/20111117-OYT1T00999.htm
うわ、最悪。
2年ほど経験があるってんなら、ちゃんと昇段審査を受ければよかったのに。オレだって2年ちょっとの経験で黒帯は取ったんだから、不可能ではないでしょう。
上村さんもなぁ。権力者に媚びへつらいながら、青少年の教育だの精神の鍛錬だのもないもんだ。偉い人には段をあげるなんて態度が、真面目に修行する青少年にどれだけ悪影響を及ぼすか考えてほしいですね。
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「募金額に応じて黒帯進呈!?」極真・松井館長だけじゃない……空手界”闇のマネーゲーム”事情|日刊サイゾー
ある空手流派では、道場を新築するために寄付を募り、多額の寄付をした道場生は茶帯から黒帯に昇段させたこともあったそうです。これはまさに「金許し」ですが、今回の講道館は「義理許し」ですね。正力松太郎が亡くなったときにも、講道館は八段から十段へ昇段させましたがこれも「義理許し」です。
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ちなみに、ロシアのプーチン首相が大統領時代に来日し、やはり講道館で稽古をやったことがありました。プーチンは柔道とサンボの達人であり、柔道は五段を持っています。こちらは本物の「術許し」で、講道館から六段の「義理許し」を贈られてもこれを辞退したというから、武道家としては本物です。
このように特権階級に媚びを売るのは、江戸時代の武道家が大名に召抱えられようとして「義理許し」を乱発していた江戸時代からの伝統なのかもしれません。
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ちなみに、わが国の野田佳彦総理大臣も、柔道二段の「術許し」です。いちど、プーチン首相と野田首相の勝負を見てみたいですね。ワンチュク国王も初段を授与されたからには、一回ぐらいは試合をやってもらえないでしょうか。アントニオ猪木との異種格闘技戦でもいいですから。
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