火宅の破壊王

近頃というもの、「非モテでよかったなあ」と思うようになりました。負け惜しみとかすっぱい葡萄とかでなしに。


というのも、元来ぼくは人並み外れて女性が好きな性質で、それも二次元のキャラ萌え方面より三次元を好みます。しかもぼくはストライクゾーンが普通より広いらしく、女性でさえあればたいがいの人に強い魅力を感じてしまうほうです。それでも、物心ついた頃から「自分は女性に好かれない」という自意識があったので(非モテというのは自意識の問題である)、思春期以降も女性に対しては消極的な人生を送ってきました。それは人間としていびつな生き方だったのかもしれませんが、それでも、何度かは女性と親しくなる機会がありました。そのたびにぼくは失敗をして、お別れするとき感情的になって言い争いをしたこともあったし、大きなトラブルに巻き込まれかねない事態になったこともありました。


そんなぼくが、もし人並みに女性と接することのできる自意識を持っていたとしたら、きっとあちこちの女性に手を出しては泥沼のようなトラブルを引き起こし、多くの人に迷惑をかけ、自分も深い傷を負うことになっていたことでしょう。そう思うと、非モテの自意識を持って生きてきたことも結果としてはよかったのではないか、と思えるようになってきたのです。


そう思えるようになったひとつの要因は、こんな本が出ると聞いたことにもあります。

火宅?プロレスラー・橋本真也の愛と性

火宅?プロレスラー・橋本真也の愛と性

「結局、私はあなたにとって何だったのでしょうか」――橋本真也7回忌を迎え、前夫人が回想する修羅の日。愛し合った2人はどうして別れなければならなかったのか。そして、夫が最後に走った女性に対する真実の叫び。プロレスラー・橋本真也の熱風のような青春がここによみがえる。

うぁあああ。息子が正式デビューして間もないというのに、このタイミングでこんな本を出すか。エグいなぁ。中島らもの没後に奥さんが出した本にも劣らないショッキングさですよ。

らも 中島らもとの三十五年

らも 中島らもとの三十五年


橋本真也は、前夫人のかずみ氏と離婚した後、冬木弘道の未亡人である冬木薫氏と交際し、彼女の自宅で倒れて亡くなりました。その薫氏は、冬木の闘病生活について手記を書いていますが、そこでは、冬木も別の女性と交際していたことが記されています。

マミー、そばにいて

マミー、そばにいて


薫氏は次いで橋本と交際して彼をも看取り、その生活も手記にしています。

橋本真也の遺言―PURE WHITE

橋本真也の遺言―PURE WHITE

なんだよこの泥沼っぷり。デブばっかりなのになんでこんなに乱れた生活してるんだよお前らは。太ってるからって安心はできません。やっぱり人間、非モテぐらいが丁度いいってモンですわなッ!