格闘三兄弟

小林まことの『青春少年マガジン』を読みました。

青春少年マガジン1978~1983 (KCデラックス 週刊少年マガジン)

青春少年マガジン1978~1983 (KCデラックス 週刊少年マガジン)

『格闘三兄弟』で新人賞を取ってデビューした1978年から、『1、2の三四郎』完結の1983年までを中心に、同世代の漫画家との交流や修羅場を描いた自伝漫画です。


漫画そのものはものすごく面白いのですが、中心になる人物が小林・小野新二・大和田夏希の同期トリオで、他にはしもさか保・服部かずみ・もろが卓・もとはしまさひで楠みちはるなど。で、『1、2の三四郎』の後にマガジンを牽引する大ヒットとなったのがしげの秀一の『バリバリ伝説』、というラインナップで、正直いって、ぼくはこの辺の80年代「少年マガジン」をほとんど読んでないんですよね。


馴染みのない漫画家ばっかり出てくるので、これが「ジャンプ」だったらもっと面白かっただろうなぁ、とか思ってしまいました。


当時のぼくはとにかく「少年ジャンプ」の漫画ばっかり読んでいて、「マガジン」のみならず「少年サンデー」もほとんど読んだことがありませんでした。さんざんネタにしている『プロレススーパースター列伝』だって連載中にリアルタイムで読んでたわけじゃないし、『うる星やつら』も連載中に読んだことはなかったぐらいです。


情報の少ない子どもの頃って、馴染みのないマンガ雑誌を手に取ることはあんまりありませんでしたからね。


と、ここで思い出した経験をひとつ。


あれは、ぼくが小学生のころだからえーと、もう20年以上も前、たぶん1986年ごろの話です。


当時、所沢にぼくの母方の祖母と伯父が住んでまして、そこを家族で訪ねていって二日ほど泊まったことがありました。


祖母も伯父もぼくらを歓待してくれて、とても楽しい思い出になったんですが、伯父さんはぼくが退屈しないようにと漫画雑誌も用意してくれてたんですね。


ところが、伯父さんには男の子がなく、当時女子大生だった娘さん(ぼくからみると従姉にあたる)が二人いただけなので、どんな漫画が男の子に人気があるかまったく知りませんでした。


そんな伯父さんが買ってきてくれた雑誌は、分厚くてボリュームのあるのを選んだのでしょう、月刊少年チャンピオンでした。


80年代の「チャンピオン」はヒット作に恵まれず、しかも「月刊」となると本屋で見かけることすら滅多になかった雑誌で、知ってる漫画家がひとりも載っておらず、読むのにたいそう難儀したものです。



今の「月刊少年チャンピオン」は、『明日のよいち!』か『WORST』が表紙という極端なバランスが成立していますが、当時の表紙がどんなのだったか、まったく思い出せないのでした。

WORST(ワースト) 22 (少年チャンピオン・コミックス)

WORST(ワースト) 22 (少年チャンピオン・コミックス)

明日のよいち! 9 (少年チャンピオン・コミックス)

明日のよいち! 9 (少年チャンピオン・コミックス)