万能とげとげバット

それにしても中田カウス襲撃事件が面白すぎて。


http://www.sanspo.com/shakai/news/090111/sha0901110504011-n1.htm

プロの犯行か…中田カウス、出演取り止め

漫才師の中田カウスさん(59)が9日夜、金属バットを持った何者かに襲われた事件で、所属の「よしもとクリエイティブ・エージェンシー」は10日、同日から12日まで「なんばグランド花月」で出演が予定されていた漫才コンビ中田カウス・ボタン」の出演を取りやめると発表した。

 カウスさんは10日、大阪市内の病院で検査を受けた結果「左頭部・左顔面・左肩・右手関節部打撲切創ならびに腰部打撲ねんざ」と診断され、2週間の治療が必要という。

 カウスさんは9日午後8時45分ごろ、大阪市中央区日本橋2丁目の路上で、弟子の女性(24)が運転する乗用車の助手席で信号待ちをしていたところ、左後方から男が近づき、金属バットで助手席の窓ガラスをたたき割った。

 男はさらにカウスさんの額をバットで突いたが、信号が青に変わり車が発進。カウスさんがバットを奪い取ったため、男は南方向に十数メートル走り、止めていたミニバイクで逃走した。

 府警南署によると、バットの先端部には「ウインドウクラッシャー」と呼ばれるガラスを割るための器具が装着されていたという。カウスさんは「犯人に心当たりはない」としているが、過去にカウスさんは暴力団との交際が報じられたこともある。

 犯行の手口が“襲撃のプロ”とも考えられることから、同署はカウスさんを狙っての犯行の可能性もあるとみて、傷害、器物損壊容疑で男の行方を追っている。

すごいなぁ。”襲撃のプロ”なんて大藪春彦の小説みたいな世界ですね。ウインドウクラッシャー、っていうとブラクラみたいですが、これは車内に閉じ込められたときに脱出するために使う保安用品ですね。「金属バットに装着する」って、そういう使い方はふつうしないと思うんですけど。
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当初は、「突起物の付けられた金属バット」って言ってたので、『撲殺天使ドクロちゃん』のエスカリボルグかと思いました。もしくは松永光弘とか金村キンタローがよく使ってた有刺鉄線バットとか。

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暴力団とのトラブルによって芸能人が襲われた事件といえば、長谷川一夫昭和12年に松竹から東宝に移籍したときに、松竹が雇ったやくざに顔を斬りつけられ、一時は再起不能ともいわれたほどの重傷を負った事件や、昭和28年に、鶴田浩二が神戸芸能社からのオファーを断ったため、山口組のやくざ四人から暴行を受けた事件が有名です。

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鶴田浩二襲撃事件の中心メンバーだったのが、のちに山口組三代目若頭に就任する山本健一(通称ヤマケン)。戦後のやくざ興亡史を語る上では欠かせない重要人物で、『仁義なき戦い』シリーズでは梅宮辰夫が、この人をモデルにした人物を演じておりました。
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ちなみに梅宮辰夫は、第一部では別の役(凶暴さに似合わぬ童顔のため「悪魔のキューピー」の異名をとった広島やくざ、大西政寛がモデル)を演じておりましたので、差別化を図るために眉毛を剃って登場したのでした。その異様な人相のため、梅宮辰夫が撮影中に帰宅すると、当時まだ赤ちゃんだった梅宮アンナが怯えて泣いたといいますが、モデルになったヤマケンが実際に眉毛のきわめて薄い人物だったので、役作りとしては正しい方向だったんですね。
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