電気風呂の怪死事件

ぱせよさんのこちらのエントリで知ったのですが。

http://d.hatena.ne.jp/paseyo/20070730/p2


小学館ガガガ文庫というレーベルで、海野十三の『十八時の音楽浴』をラノベ化して(「跳訳」というらしい)出しているそうです。

十八時の音楽浴―漆黒のアネット (ガガガ文庫)

十八時の音楽浴―漆黒のアネット (ガガガ文庫)

http://gagaga-lululu.jp/gagaga/lineup/200706.html#03
原作のコハク博士は美少女化し、大統領のミルキ閣下はいじられキャラに。

これがライトノベルの文法ってやつなんでしょうか。



まぁ原作『十八時の音楽浴』ディストピアSFの先駆けというか、セカイ系の元祖みたいな話なんでこういう企画では比較的使いやすいと思います。

『蠅男』とか『俘囚』よりはね。


名探偵・帆村荘六が出てくるやつもリメイクしてほしいもんです。



で、次の「跳訳」は、夢野久作『人間レコード』佐藤大が再構成した『脳Rギュル』。

脳Rギュル ふかふかヘッドと少女ギゴク (ガガガ文庫)

脳Rギュル ふかふかヘッドと少女ギゴク (ガガガ文庫)

http://gagaga-lululu.jp/gagaga/newrelease/index.html#01
サブタイトルは『ふかふかヘッドと少女ギゴク』ということですが、ちゃんと姫草ユリ子も出てきます。


この辺の「新青年」周辺の作家は、昭和40年ごろに再評価の動きが高まって、桃源社あたりから全集が出たりしていたもんですが、今度はこうしてライトノベル読者にアピールしていこうということなんでしょうか。


そういえば、大槻ケンヂの『新興宗教オモイデ教』の外伝もこのレーベルから出てるんですが。

新興宗教オモイデ教外伝 1 (1) (ガガガ文庫)

新興宗教オモイデ教外伝 1 (1) (ガガガ文庫)

これ書いてるの、エロゲのシナリオライターだった原田宇陀児って人なんですね。


この人が、大下宇陀児の作品を跳訳したらややこしくなりそうでいいですね。



あと、誰か小栗虫太郎の『黒死館殺人事件』も跳訳してくれんもんでしょうか。

何回か読んだはずなんですけど、まったく頭に入ってないうえに、もう一回読み返そうとしたら家のどこ探しても出てこない。


また買いなおすのも業腹だし、どうせ読んだってわかんないことは目に見えてるし。


ここらで誰か、もう少し読みやすくリメイクしてくれませんかね。

萌えキャラいくら出してもいいから。紙谷伸子もグレーテ・ダンネベルグも、場合によっては降矢木算哲博士も、美少女化したって怒りませんから。


…あ、でも法水麟太郎だけはカンベンな。