All work and no play makes Jack a dull boy
「ヤングキングアワーズ」9月増刊号に載っている、二宮ひかる先生の久しぶりの連載「おもいで」第一話を読んだのです。
主人公は、小学六年生の松坂里緒。
お父さんを亡くし、母子二人で暮らす彼女には、いないはずのお兄ちゃんの記憶がありました。
ある日、級友たちと学校でコックリさん遊びをしていた里緒は、コックリさんのお告げにより、トイレに入って全裸になり、ひとり取り残されてしまいました。
心細さに泣く彼女を救ったのは、「オーラが見える」という男の子。
彼と親しくなっていく里緒ですが、心が読めるような彼の言動に気味悪さも感じます。
自宅に逃げ込んだ彼女に、玄関のドア越しに語りかける少年。
「里緒のお兄さん、…あれはぼくなんだ。
死んで、生まれかわって、会いに来たんだよ、里緒…」
そのとき、里緒の脚を鮮血が伝い、彼女は初潮を迎えたのでした。
というところで第一話終わり。
いくつか連想した作品はありますが、大きいのは「シャイニング」と「エクソシスト」ですね。
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また、母子家庭の少女が初潮を迎える話といえば「キャリー」もありますね。
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これらの作品に共通するのが、「親子」というテーマです。
「シャイニング」は、映画でのジャック・ニコルソンの顔芸が強烈な印象を与えていますが、原作では親子の情愛をテーマにしており、ゆえにスティーヴン・キングはあの映画を嫌っているというのは有名な話です。
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「エクソシスト」は、「リーガンとその母」「カラス神父とその母」という二組の母子の断絶を描いており、神父(ファーザー)が命がけで体当たりすることによって娘を救う、というその結末には「保守的だ」という批判もありました。
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「キャリー」は、映画でのデ・パルマのドッキリが有名ですが、母に抑圧された少女の自我が出血及び超能力というカタチをとって発現するというそのテーマは「母子の悲劇」として非常にわかりやすいものでした。
ここから、今後の展開を推測してみると、
- ママが同じ文章ばかり書き始める
- 頚動脈から造影剤を入れられる
- お墓から手が出る
ということになるんでしょうか。
しまった。どれも映画版だ。