ヒーローショウ・マスト・ゴー・オン
先日、ある懇親会に混ぜていただいたのですが、そのとき、女子高生の方と同席する機会に恵まれたのです。
で、この方がですね。
なんか倖田來未のPVみたいなたいへんセクスィーないでたちをしておられまして、目のやり場に困ったものでした。
4 hot wave(人魚姫/With your smile/I'll be there/JUICY)(DVD付)
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いやぁ、ヤバいですよ。
だって、聞けば1989年生まれとのことなわけですよ。
89年といえば、METALLICAが「…And justice for all」出した年なわけですよ。
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その基準はどうかと思いますが、あの年に生まれた子が、もうこれほどになっているわけですよ。
この子は17年でこれだけ成長してるわけですが、オレは全然進歩してないわけですよ。
永遠の中二なわけですよ。
絶望的な気分になるわけですよ。
まぁそれはさておき。
コドモがすぐ成長するのは当たり前のことであって、この子の一つ下である、わたしの親戚のユウキくんだって、ついこの間まで赤ん坊だったような気がするのに、もうわたしより10センチも背が高いわけですよ。
そんなことでいちいち絶望していては、オトナはやってられないわけですよ。
で。
オトナの特権というのは、「おまえの小さい頃はねぇ…」と、反論も異議申し立ても不可能な思い出話をして閉口させることなわけですよ。
ということで(長い前置きだな)、夏になると思い出す、親戚のユウキくんの思い出話を一つ。
あれは、たしか今から12年前、夏の暑い日。
家族で故郷に帰省していたわたしは、当時まだ4つぐらいだったユウキくんといっしょに、遊園地に遊びに行きました。
まだ小さくてジェットコースターにも乗れない彼のお目当ては、夏休みの遊園地の定番である、東映ヒーローショー。
その日は「五星戦隊ダイレンジャー」のショーが予定されていました。
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「ダイレンジャー」は、スーパー戦隊シリーズ15周年(現在とはちょっとくくりが違う)として作られた作品。
気功や陰陽五行をベースとした中国風の世界観、レッドをリーダーとする従来の慣例からの脱却という意欲的な試みが行われており、当時の子どもたちに絶大な人気を誇っていました。
そして、猛暑の中でショーが始まります。
まずステージ上に現れるのは、司会のお姉さん。
子どもたちに元気な挨拶をすると、そこに怪人と戦闘員が登場。
そして、子どもたちといっしょに大きな声で正義の味方を呼ぶ、という黄金のパターンです。
かくして、颯爽と現れた五人のヒーロー。
燃えるような真紅のリュウレンジャー。
目にも鮮やかな緑のシシレンジャー。
涼やかな青のテンマレンジャー。
可愛らしいピンクのホウオウレンジャー。
そして。
一人だけ明らかに動きにキレのない、黄色の戦士。
会場のお客みんなが、キリンレンジャーの異変に気付きました。
他の四人がビシッとポーズをキメる中、キリンレンジャーだけヘニャッとキメています。
他の四人がズバッと戦闘員を蹴散らす中、キリンだけクタッとご退場を願っています。
他の四人がギュワッとバック転を決める中、黄色だけゴテッとでんぐり返りをするのが精一杯。
明らかに熱中症です。
子どもたちが「ダイレンジャーがんばれー」「がんばれー」と声援を送る中、オトナたちの声援はキリンレンジャーに集中。
でも、オトナたちはレンジャー一人一人の名前なんて知らないので、みんな「キレンジャー頑張れー!」「もう少しで終わりだぞー!キレンジャー!」と、カレー好きでもないのにキレンジャー呼ばわりされてしまう不憫なキリンレンジャーなのでした。
やがて、ダイレンジャーの活躍により怪人は撃退され、ショーはめでたく大団円を迎えます。
満場の拍手の中、なんとかぶっ倒れることもなくやり遂げたキリンレンジャー。
そして、ショー終演後も、ジェットコースターなどのアトラクションに乗ったりしながらファンサービスに務めるダイレンジャーでしたが、そこにキリンレンジャーの姿が無かったのは言うまでもありません。
猛暑の中で仕事をしていると、時折あの黄色い戦士のことが思い出される今日この頃。
ユウキくん、炎天下でのスポーツ時は、きちんと水分を補給するんですよ。
あの時のキリンレンジャーみたいになりますよ。