クトゥルフの呼び声
オーストリアで、こんな問題が持ち上がっているとのこと。
http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009122401000419.html
旧皇帝一族に被選挙権を オーストリア大統領選で
来年春に大統領選が行われるオーストリアで、かつて同国皇帝として君臨したハプスブルク家出身の男性が立候補を表明した。しかし、帝政崩壊直後の1920年に制定された現行憲法は皇帝復権を防ぐため、一族の大統領選立候補を禁止。男性は憲法裁判所に異議を申し立て「90年も前の法律に今も縛られるのはおかしい」と訴えている。
男性は同国南部の地方議会で、「緑の党」議員を務めるウルリヒ・ハプスブルクロートリンゲン氏(68)。父方は18世紀末の皇帝レオポルト2世の一族に連なり、母方の家系にも皇后がいる。
同国は1918年、第1次大戦敗戦で共和国となり、13世紀以来続いたハプスブルク家支配が終了。憲法は大統領選の被選挙権を「旧支配者一族に与えない」と定めた。同国大統領は主に儀礼的役割を担うが、国民への影響力は大きい。
同氏は「ナチス関係者の親族でも立候補できるのに、私たち一家には認められていない。人権侵害も甚だしい」と話し、立候補が受け付けられない場合、欧州人権裁判所(フランス)への提訴も辞さない構えだ。
レオポルト2世の一族、ということはマリア・テレジアの子孫ということですね。19世紀から20世紀にみんな変死していった、ルドルフ皇太子とかフランツ・フェルディナンド大公とか皇妃エリザベートとは、直接の関係はないってことでしょうか。
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この問題は日本にも無縁ではないと思いますが(皇族は選挙権・被選挙権を持たないが、皇太子以外は、自分の意思で皇族の身分を離脱できることになってはいる)、ぼくが気になるのは「旧支配者一族」というフレーズですね。
そんな言葉を使うと、ラヴクラフト原理主義の人からツッコミを受けますよ!
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善なる「旧神」と邪悪な「旧支配者」の対立、そして地水風化の属性などといった後付け設定は、ラヴクラフトが亡くなってからオーガスト・ダーレスが考案したものであって、真性のラヴクラフティアンからは蛇蝎のごとく嫌われています。
こんど立候補するウルリヒ氏も、できればその辺を踏まえた選挙活動をやってほしいですね。どうやって、と聞かれると困りますが、とりあえずネクロノミコンがあればなんとかなると思うです。
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