映画ゼロ年代ベストテン・結果発表

11月8日のエントリで募集した「映画ゼロ年代ベストテン」には、多数の応募をいただき、まことにありがとうございます。


コメント欄・トラックバック、合わせて100名さまから、469本の映画が挙げられました。


採点基準は、ベストテン1位を10点、2位を9点、3位を8点、以下同様に1点ずつ減っていき、9位を2点、10位を1点とします。


順不同の場合は一律5.5点とし、応募者さまの方で点数の割り振りを指定している場合は(1位は10点で他は順不同、とか)そちらに従いました。


では、ベストテンを発表いたします。

順位 得点 題名 監督 主演
146 ダークナイト クリストファー・ノーラン クリスチャン・ベールヒース・レジャー
136.5 グラン・トリノ クリント・イーストウッド クリント・イーストウッド、ビー・ヴァン
80.5 グエムル 〜漢江の怪物〜 ポン・ジュノ ソン・ガンホペ・ドゥナ
79 キル・ビルVol.1 クエンティン・タランティーノ ユマ・サーマン栗山千明
71.5 ゼア・ウィル・ビー・ブラッド ポール・トーマス・アンダーソン ダニエル・デイ=ルイスポール・ダノ
71 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ! オトナ帝国の逆襲 原恵一 矢島晶子津嘉山正種
68 下妻物語 中島哲也 深田恭子土屋アンナ
64.5 トゥモロー・ワールド アルフォンソ・キュアロン クライヴ・オーウェンジュリアン・ムーア
64.5 時をかける少女 細田守 仲里依紗石田卓也
10 63 愛のむきだし 園子温 西島隆弘満島ひかり

このような結果になりました。


今回は『ダークナイト』と『グラン・トリノ』が突出しており、集計を始めてから終わるまで、ずっとデッドヒートを繰り広げておりました。

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3位の『グエムル』は、同じポン・ジュノ監督には『殺人の追憶』や『母なる証明』といった強敵もあるところですが、結果としてこの作品に票が集中しました。


4位は『キル・ビル』。日本のポップカルチャーに与えた影響の大きさでいえば、タランティーノ作品の中でも随一であるこの作品がランクインしました。ゴーゴー夕張の魅力は不滅です。


5位には、公開時には各映画賞を総なめにした『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』がここにもランクイン。偏差値が低めのこのベストテンですが、こういう作品にも支持が集まりました。

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6位は、アニメ枠ベストワンとなった『オトナ帝国の逆襲』です。萌えキャラもメカも出ないアニメがゼロ年代を代表する一本になったというのも、なんとも言えないものがあります。


昨年の「邦画オールタイムベストテン」で4位に入った『下妻物語』は、今回は7位となりました。

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8位の『トゥモロー・ワールド』は、21世紀の現代でも”近未来SF”が成立し得ることを証明してみせた凄玉の一本でした。しかめっ面のクライヴ・オーウェンが赤ちゃんを守るために銃を取って戦う、という枠組みは『シューテム・アップ』と実は同じなのですが、あちらが超絶バカ映画なのに対してこちらはシリアスかつポリティカルに仕上がっています。


同率8位は、アニメ版『時をかける少女』でした。青春だなんだというと脊髄反射で沸騰するお歴々もはてな村にはいますが、この作品で描かれている青春のはかなさ(たとえ時を戻したとしても、同じ気持ちを味わうことは二度とできない)には、非モテ人生を送ってきたぼくもしんみりするものがありました。

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シメの10位には、ダークホース『愛のむきだし』がランクイン。上映時間4時間という、尺がすでに事件になっている挑戦的な作品が、ここまで受け入れられるあたりはゼロ年代邦画業界にも一筋の光がさしているといいますか。

愛のむきだし [DVD]

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11位から下はこんな感じです。


以上です。よく見ると1999年公開作品もいくつかありますが、日本公開・地方公開のタイムラグがあることを考慮して、ランキングから外すことはしませんでした。決して公開年を一つ一つ調べるのが面倒くさかったからではない、とご理解いただきたいものだと!


469本すべてのランキングが見たい、という方は、ご連絡いただければExcelファイルをお送りします。


rainbowinthedarkあっとhotmail.co.jpまで。


<追記>23:38修正しました