本屋探偵の事件簿
もうね、この事件が面白すぎてですね。
気になる事件 : 亞書の謎
事の発端は、Amazonで「亞書」なる謎の本が売られていたこと。(いまはもう削除されている)
著者はまったく無名の「アレクサンドル・ミャスコフスキー」なる人物で、1冊6万円という異様な値段。これが96巻まであって、しかもぜんぶ1点ずつしかない、というから実に不可解です。
気になったブログ主が調べていったところ、この本の中身はギリシャ文字やアルファベットをでたらめに打ちこんだものでまったく意味がなく、何のために作った本なのか、謎は深まるばかり。
読めない本というと「ヴォイニッチ手稿」とか、ジェイムス・ジョイスの『フィネガンズ・ウェイク』みたいなロマンを感じさせますね。
- 作者: ゲリーケネディ,ロブチャーチル,Gerry Kennedy,Rob Churchill,松田和也
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2005/12/01
- メディア: 単行本
- 購入: 6人 クリック: 148回
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- 作者: ジェイムズ・ジョイス,柳瀬尚紀
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2004/01/07
- メディア: 文庫
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そして、「亞書」の謎がついに明らかになるのですが、そこにはあっと驚くたくらみが隠されていたのでありました。
なんとも人を食った話で、ちょっと『シャーロック・ホームズの冒険』あたりに入っていてもおかしくない味わいがあります。
シャーロック・ホームズの冒険 【新訳版】 シャーロック・ホームズ・シリーズ (創元推理文庫)
- 作者: アーサー・コナン・ドイル
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2014/04/28
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その真相はこちらを参照。
1冊6万円謎の本、国会図書館に 「代償」136万円:朝日新聞デジタル
近年は「図書館のせいで本が売れない」という話もあって(図書館のあり方が昔と変わってきた、という面もある)何かと話題になる「出版と図書館」でありますが、こういうやり方で社会のセキュリティホールをつくというか、意表を突いて人を手玉に取るような人物は、オレ的にはけっこう興味を惹かれる存在なのであります。本にまつわるミステリはけっこうありますが、このネタはかなり上位の面白さだったなぁ。
ビブリア古書堂の事件手帖 (6) ~栞子さんと巡るさだめ~ (メディアワークス文庫)
- 作者: 三上延
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
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