マリアの香油

各地の寺社で、山門などに油のような液体が付着しているのが見つかり、ちょっとした騒ぎになっています。


さっそく「反日外国人による組織的犯行」などと騒いでるまとめサイトなんかもありますが、本当に事件性があるかどうかはまだわかりません。多数の観光客が訪れる場所ではさまざまな汚れも発生するでしょうし、どこかで「油がまかれたかも」と言い出したのを聞いたら、よそのお寺も「うちにもあるかも」と気になって探し始めて、見つけたら「あった!」と話題にするでしょうしね。ちょっと前に、ダイオウイカが各地の漁港で続々と水揚げされて「なぜ?」と話題になりましたが、さかなクンが「今までも網にかかっていたけど、食べられないけど漁師が捨てていただけ。話題になったからみんな港に持ってきただけ」と指摘したら多くの人が納得した、なんてこともありました。もうちょっと前には、各地のガードレールに金属片が挟まっているのが見つかり「子どもがひっかかって怪我をするように仕向ける、組織的なテロでは」と話題になりましたが、単に自動車が接触して破片が食い込んだもので、報道された効果でみんな気にするようになっただけ、なんて話もありました。「少年による凶悪犯罪が増えている」ってのと同じタイプの話ですが、今回の「油付着事件」も、それに近いヒステリア的なものを感じます。



んで、この油付着事件について、奈良在住の作家である寮美千子先生が、こんな考察をしています。
神社仏閣への油かけ案件って、外国人の信仰心が仇為す格好になっただけでは? - Togetterまとめ 神社仏閣への油かけ案件って、外国人の信仰心が仇為す格好になっただけでは? - Togetterまとめ

生まれかわり―東大寺大仏縁起絵巻より (やまと絵本)

生まれかわり―東大寺大仏縁起絵巻より (やまと絵本)









ううむ、これは思いつかなかった。考えてみれば香油はキリスト教でも使われる、宗教の分野ではポピュラーなアイテムですしね。ラストのツイートによる指摘がまた重い。