人の頭に光あれ

ゴーマニズム宣言』がまだ市民運動を好意的に取り上げていたころだからずいぶん昔の話になりますけど、小林よしのり部落解放同盟がギャグの表現をめぐって揉めたことがあったんです。

差別論スペシャル―ゴーマニズム宣言 (幻冬舎文庫)

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「人の心から差別がなくなることはない。部落差別が解消されたら誰が差別されるのだろう」という疑問に、「ハゲを差別しろ!」と答えるよしりん。で、ハゲが闘争するときのスローガンを「人頭に光あれ」と、水平社宣言の「人間に光あれ」をもじったところ、解同から「新たな差別を作るな」「水平社宣言をおちょくるな」といったクレームがついたというものでした。
このトラブルや、のちの薬害エイズ訴訟における原告団との決裂などにより、小林よしのりは右に転向して『戦争論』などのケッ作を次々にものにしていき、今では自分が生み出したともいえるネトウヨの切断処理に忙殺されているようですが、まぁ何にせよ元気でいてくれればいいんじゃないでしょうか。AKB関連とかで。


んで。


ぼくは子どものころから髪の毛が少ないうえ細く、20歳を越えたころからは新しい髪の毛がまったく生えてこなくなりました。そのため、23歳のとき思い切って頭をツルツルに剃ったんです。SLAYERのケリー・キングや、ANTHRAXのスコット・イアンといったミュージシャンからの影響も少しはあったかもしれません。それ以来もう16年になり、いちども床屋に行ったことがないという状況。ちなみにカミソリはSchickを愛用しています。「夏は日射病になりやすい」「冬はニット帽が必須」などの欠点はありますが、ハゲてるせいで女性にモテない、と思ったことはないし(ワスの問題はもっと別のところにある)、基本的になんの不利益も感じておりません。



でも、世間のハゲがみんな明るく開き直れるかといったらそうではないようで、オレも以前、ある人物のことを「あのハゲ」と表現したら「差別主義者だ」と言われたことがありました。ぼくがハゲを差別することなんて物理的に不可能なんですけど、まぁその相手のことをまったく尊敬に値しない人物だと思っていたのは事実ではあります。さすがに、尊敬できる相手のことをそんなふうには言いません。要はその相手を、ハゲてること以外に何の価値もない人間だと断じたってことですよ。


というわけで、この記事を紹介しましょう。
海外で目にした「ハゲ」のブランド力! 「気に病む」日本人男性800万人のステータスを変えられるか 『なぜ世界でいま、「ハゲ」がクールなのか』第1回 | 立ち読み電子図書館 | 現代ビジ 海外で目にした「ハゲ」のブランド力! 「気に病む」日本人男性800万人のステータスを変えられるか 『なぜ世界でいま、「ハゲ」がクールなのか』第1回 | 立ち読み電子図書館 | 現代ビジ
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欧米の政財界で成功をおさめているハゲを紹介しつつ、「ハゲていても素敵な人はいる」という論をぶっているこの連載。
まぁぶっちゃけ、この人たちが社会的に成功しているから素敵に見えるだけなんじゃないか、という気もしますが、たしかに、欧米ではハゲててカッコいい人もいるけど、日本ではあまり見かけないという事実があります。
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ハリウッドでは、古くはユル・ブリンナーから、ショーン・コネリーブルース・ウィリスら禿頭のスターが存在しますが、現代のトップハゲスターといえばジェイソン・ステイサムでしょう。ハゲた頭に残った髪を五分刈りの坊主にして、ヒゲを生やすというスタイルは男らしさ満点で、鍛え上げられた肉体とあいまって最高の魅力を醸し出しています。え? ニコラス・ケイジ? あの人はほら……アメリカでいう照英と川越シェフみたいなもんだから……。


では、日本でカッコいいハゲといえば誰になるでしょう。真っ先に思い浮かんだのはこの人ですかね。

プロレスラーにはスキンヘッドの人が多いですが、武藤の場合はハゲてきたからスキンヘッドにする、という経緯があるので、その潔さもあって印象深く、また好感度も高いです。たぶん武藤敬司が、日本のハゲでいちばんカッコいいでしょうね。


マッチョ系でない、文化系のハゲということでは、おそらくこの人が最強ではないでしょうか。


どうだろう、この匂い立つオーラ。軽々しく「クール」だなんて言えない禍々しい存在感。これこそ本当のハゲってもんですよ。アニメファンが畏怖を込めて呼ぶ「おハゲ様」の称号は伊達じゃないですね。


なお、富野由悠季総監督が久しぶりに手掛けるガンダムシリーズの最新作『Gのレコンギスタ』は、ただいま全国13館で特別先行上映中。詳細は公式サイトをチェックのこと。


ガンダム Gのレコンギスタ