バンボロ・ショックがやってくる！

狂乱の80年代初頭！

ジョン・カーペンターの『ハロウィン』、ショーン・カニンガムの『13日の金曜日』などのヒットにより、アメリカン・ホラー映画界に、スラッシャー・ムーヴィーのブームが訪れた！

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奇抜な凶器を用いた殺人鬼が、アホな若者を容赦なくヌッコロしてゆき、血みどろの惨劇をたっぷりと見せつけたうえで、とってつけたように倒されて終わる善良なる主人公の逆襲を受けることで正義の尊さを高らかに謳い上げる！　そんな映画が、雨後の筍のごとく量産されたのである！

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『血のバレンタイン』『ローズマリー』『マニアック』などなど、どれも印象深いが、ことのほかファンから愛された作品のひとつが『バーニング』である！

『ゾンビ』『13金』などで人体破壊描写の奥義を極め尽くし、俳優としてもその味のある表情で人気のトム・サヴィーニ大先生！

その大先生が、お得意の血しぶき描写を全開にした作品のひとつであり、「湖畔のキャンプ場で、かつて起こった惨劇の被害者が、復讐のためにアホな若者をヌッコロす」という『13金』を丸々パクった志の低さ最大限にリスペクトした精神性もステキなのが『バーニング』である！

この映画は、当時ハッタリ宣伝斬新なマーケティング戦略で一世を風靡していた東宝東和によって本邦でも配給された！
ちなみにこんな映画である！

凶器は植木バサミで、指がちょん切られるあたりのショック描写が、実にたまらんのである！　えっ？　ハサミが額をちょっとかすっただけで死ぬのはおかしいって？　ぼかぁそんなこと言う人とは仲良くなれませんね！

しかし、作品の内容そのままでは弱いと感じた東宝東和の宣伝マンは、アメリカでは早々に上映が終了した事実を逆手にとって「全米２７州で上映中止！」というセンセーショナルなキャッチコピーをつけ、おまけに、劇中では「クロプシー」という名前でしか呼ばれない殺人鬼も、勝手に「バンボロ」という意味不明の名をつけたのである！
くわしくは、ムック時代の「映画秘宝」で紹介されているぞ！

70年代映画懐かし地獄―あの頃映画は爆発だった! (映画秘宝コレクション21)

そんな『バーニング』ではあるが、今までなぜか国内版DVDが出ていなかった！　かつてレンタルされていたVHSしかソフトがなく、長いこと幻の映画となっていたのである！
その理由は謎に包まれていたが……ついにこのほど、初のブルーレイソフトが発売されることになった！

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こ、これはチェックせざるを得ない！　発売は6月3日とのこと！　あと3ヶ月は何があっても死ねんッ！！