愛しのアイリーン
- 作者: 一色正春
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2011/02/18
- メディア: 単行本
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http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20110420/dms1104201550016-n1.htm
トウホク食い荒らす?被災地に跋扈する不気味なアジア人
東日本大震災の被災地に今月初め、中国漁船衝突事件をめぐる映像流出事件で起訴猶予処分となった一色正春元海上保安官が同志とともに緊急物資支援に出かけていたことが分かった。津波がすべてを破壊し尽くした被災地で、支援団一行は、得体の知れないアジア人に遭遇したという。
一色氏は昨年11月、沖縄・尖閣沖での中国漁船衝突事件の真実を国民に知らせるため、衝突映像をインターネットに流出させた人物。
直後に名乗り出て、国家公務員法(守秘義務)の任意聴取を受ける。同年12月に海上保安庁を依願退職し、今年1月に起訴猶予処分が決定。2月には告白手記「何かのために」(朝日新聞)を出版し、最近は講演活動も行っている。
物資支援団には、一色氏のほか、元警視庁捜査官でノンフィクション作家の坂東忠信氏や元仙台市長の梅原克彦氏、チャンネル桜の水島聡社長など約10人が参加。避難所に食料品や日用品を届けるため、トラック2台とワゴン車、乗用車の4台に分乗して、4月2日朝に被災地に向かった。
翌3日午前、津波で壊滅状態となった岩手県陸前高田市に到着。がれきの山の前で車を止めて、外に出たところ、支援団の1人が得体の知れない中年女性に会ったという。坂東氏は語る。
「メンバーの1人が声をかけると、中年女性はたどたどしい日本語で『ココからココまで、ワタシの家だったのに、みんな壊れたよ!』と訴えたというのです。アジア人なのは間違いない。表情に悲壮感はなく、乗っていた車は多摩ナンバー。みんなで『怪しすぎる』と話しました」
一行が連想したのは、戦後の混乱期、一部のアジア人が持ち主がよく分からない土地を不法占拠したこと。大惨事の影で、土地収奪などを狙っている者がいるとすれば大問題。陸前高田市の避難所に支援物資を届けた後、この話をボランティアの地元男性にすると、「多摩ナンバーのアジア人などあり得ない」と驚いていた。
その後、支援団は岩手県大船渡市と石巻市にある避難所を回ったが、途中、銀座を闊歩するような高級な服を着て、被災地にたたずむ老夫婦と会った。メンバーが「どちらからお越しですか?」と声をかけると、無視して立ち去ろうとする。重ねて聞き返すと、「カナガワ!」とだけ答えた。発音は明らかに日本人ではなかったという。
坂東氏は「ともに不自然なのは間違いない。国籍に関係なく、犯罪は許されない。被災者らが自警団が結成しているというが、新たな苦難を背負わせるのは忍びない。政府主導で対応してほしい」と話している。
ちなみに、坂東忠信というのは「外国人犯罪の増加から分かること」なるヘイトスピーチブログを運営している人で、こんな本も出しています。
- 作者: 坂東忠信
- 出版社/メーカー: 産経新聞出版
- 発売日: 2010/06/25
- メディア: 単行本
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あと、梅原元市長は、在任中、仙台で進められていた中華街建設構想を撤退させたことでライト方面では高い評価を受けている人物で、地元では、タクシーチケット不正流用や公用車の私的使用、私邸の引越しに市職員を動員するなどの実績でたいへん高名です。
んで。
このzakzak記事の元ネタになったのは、坂東氏のこのブログエントリのようです。
被災地にいた怪しい人々 | 坂東忠信 太陽にほえたい!
zakzakでは、たどたどしい日本語の中年女性は「アジア人」になっていますが、元記事では「中国人らしき外国人」になっています。それを見たのも、一色氏でも坂東氏でもなく、チャンネル桜のスタッフ一人とのこと。もはやオール伝聞の伝言ゲームになっていますが、いったいそのスタッフは、どうやって外見だけで日本人と中国人を見分けたんでしょうか。チャンネル桜に入るぐらいの人だと日本人と外国人を見分けるセンスが発達してるんでしょうかね。
地元ボランティアの人は「多摩ナンバーなんてあり得ない」と言っていたそうですが、各地からボランティアや被災者親族が来ているのに、○○ナンバーはあり得ない、という決め付けはそれこそあり得ません。というかそもそも、アレゲご一行様の車はどこナンバーだったんでしょうね。あり得ないようなナンバーだったんじゃないの?
まぁ「震災は中国の地震兵器による可能性がある」とか「中国人妻は日本人との間に生まれた子には愛情を持たない」などと書き散らして恥じない人物の書き込みを、真に受ける必要はありませんけどね。この坂東という人はあまりにも反中国に凝り固まっているので、zakzakではより曖昧でキャッチーな「アジア人」という表現に改めたのでしょう。
「たどたどしい日本語の中年女性」というのも、単に東北弁だった可能性もありますが、実際に外国人、アジア人だった可能性も否定できません。被災地にも、アジア人はちゃんといます。
震災から数日の間、被災地ではテレビやラジオで安否情報をずっと流しておりました。避難所にいる人の名前をひたすら読み上げるというもので、都市伝説の「明日の犠牲者はこの方々です」みたいで不気味でしたが、三陸の町で、けっこう「佐々木アニータさん」「及川エミリータさん」「菊池マリアンナさん」などといった(いずれも仮名)女性の名前を見聞きしました。
昨今は、農村のみならず漁村も嫁不足が深刻で、海外の女性を嫁に迎えている家族も少なくないのでしょう。名前を聞く限りではフィリピーナが多いように思われました。
- 作者: 新井英樹
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2010/12/15
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被災地の人はみな心細い思いをしています。外国人ならなおさらです。そんなときに、こんなレイシスト集団にはうろついて欲しくないですね。何が「政府主導で対応してほしい」だ。