あ、じゃ、ぱん!

昨日の「小説家になろう講座」は、矢作俊彦先生を講師にお迎えして開かれました。

あ・じゃ・ぱん!(上) (角川文庫)

あ・じゃ・ぱん!(上) (角川文庫)

矢作先生といえば、インタビュアー泣かせで有名ですので、さぞかし気難しい方なのだろうと緊張して参加したのですが、スーツの着こなしがすばらしくダンディで、語り口にはユーモアが溢れる、とても素敵な先生でした。


今回の講座では、テロリズムを扱った短篇小説がテキストとして使われたのですが、その考証の甘さについて具体例を挙げながら指摘され、「小説で人を殺すなら、本気で殺しにいかなきゃダメだ」とおっしゃっていたのがとても印象的です。


矢作先生は、漫画家や映画監督としても活動されていましたが、その経歴からもわかるように、小説より以上に漫画や映画からインスパイアされたものが大きいそうです。ことに、ゴダールの『気狂いピエロ』から受けた衝撃は大きく、ちかぢか出る新作も、連載時には『常夏の豚』だったのを『気狂いポーク』というタイトルに変える予定だとのことです。


『気狂いポーク』というと、なんだか「グーペのとんかつ教室」を連想してしまいますけどね。
ホームページ作成サービス「グーペ」のキャラクターブログ「とんかつ教室」


他にも、作家の収入に関するシビアな話など、興味深い内容の講座でした。



講座の後の懇親会では、なぜか矢作先生がぼくのことを「君は人殺しの顔をしている」と妙に気に入ってくださり、「君は作家より役者になるといい」「今の映画界は”怪優”がいないからダメだ。天本英世さんは良かった」と、映画のお話もたくさん聞かせてくださいました。矢作先生が『バトルヒーター』(人喰いコタツが人を襲う、爆風スランプ主演の映画)の制作に関わったときのお話なんて、

そう聞けるものではありません。
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クレージーキャッツの『日本一の裏切り男』(佐々木守早坂暁が脚本を書いた、植木等売国奴を演じる映画)がものすごい傑作だった、と教えていただいたので、こんど観てみようと思います。

日本一の裏切り男 [DVD]

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来月の告知

来月は、11月28日(日)に、直木賞を受賞されたばかりの中島京子先生を、講師にお迎えして、開講されます。

小さいおうち

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〒990-0041 山形市緑町1丁目2番36号 TEL 023-625-6411

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