勝利をわが手に

25年ぶりぐらいで、『キン肉マン』超人オリンピック ザ・ビッグファイト篇を読んだんです。

ファンの間ではキン肉マンのベストバウトに上がることの多い、キン肉マンvsウォーズマンの闘いが描かれているエピソード。シリーズ後期に顕著になる、無意味に複雑なギミックはまだこの時点ではあまり出ておらず、善と悪の闘いという大仰さもないので、少年マンガ本来のシンプルな面白さがいちばん味わえるお話でした。


このエピソードで初登場したウォーズマンは、その実力と残虐性、そして悲しみをたたえた眼差しで当時の子どもたちから絶大な人気を獲得します。その後は、ストーリーの都合上、悪魔超人や完璧超人の登場によってかませ犬的な役割を余儀なくされますが、連載終了後、当時は子どもだったファンたちは大人になっても、ウォーズマンのことを忘れませんでした。


バッファローマン戦で提唱した「ウォーズマン理論」がそのおかしさで語り草になったり、続編『キン肉マンII世』で人気投票をやったら出てきてもいないのに一位になったりして、その人気は今も保たれています。


最近では、29周年記念作品『肉萬』においてその生い立ちが明らかにされています。ウォーズマンの本名はニコライ・ボルコフであったという驚愕の事実が明かされたり、パロ・スペシャルをめぐる設定の矛盾に強引に解決を与えたりしていました。

生誕29周年記念出版『肉萬~キン肉マン萬之書~』 ([BOX商品])

生誕29周年記念出版『肉萬~キン肉マン萬之書~』 ([BOX商品])


そんなウォーズマンですが、オリジナルの原作を読み返してみますと、実は読者の投稿によって生まれた超人だったことに気づきました。

ウォーズマンを考案したのは、神奈川県に住んでいた茅原洋次郎という人です。


この辺の、キャラクター権利ってどういう契約になってたのかなぁ。ちゃんと「キャラクターの著作権集英社に帰属する」とか契約書を交わしてあったのかしら。

超像可動 「キン肉マン」 ウォーズマン 1P

超像可動 「キン肉マン」 ウォーズマン 1P


ちなみに、調べてみたらロビンマスクラーメンマンバッファローマンも、もとは読者投稿でした。


(↓超人と考案者一覧)
http://ww7.tiki.ne.jp/~dyna-pon/muscle/data/data2.html


超像可動 「キン肉マン」 ロビンマスク 1P

超像可動 「キン肉マン」 ロビンマスク 1P

ミクロマン ミクロアクションシリーズ ラーメンマン MK-02

ミクロマン ミクロアクションシリーズ ラーメンマン MK-02

G(グロリアス)マッスルシリーズ バッファローマン (Aタイプ)

G(グロリアス)マッスルシリーズ バッファローマン (Aタイプ)

この辺の人気超人をデザインした少年たちは、今ごろ大人になって、どうしているんでしょうね。きっと、飲みにいくたびに「ウォーズマンは俺が考えたんだぜ」とか自慢してるんだろうなとか思うとなんだか嬉しくなってきます。って勝手な妄想をたくましくして、実在の茅原洋次郎さんには申し訳ないけど。