夏の椿

本日は訃報をひとつ。

夏の椿 (文春文庫)

夏の椿 (文春文庫)

小説家の北重人先生が、昨日お亡くなりになりました。


http://yamagata-np.jp/news/200908/26/kj_2009082600505.php

作家北重人さんが死去 酒田市出身、直木賞候補

 酒田市出身で、故郷を舞台にした時代小説「汐(しお)のなごり」が今年1月、直木賞候補作となった作家北重人(きた・しげと、本名渡辺重人=わたなべ・しげひと)さんが26日午後1時12分、胃がんのため千葉県松戸市の医療施設で死去した。61歳。自宅は東京都東村山市久米川町3の37の24。葬儀・告別式は30日午前11時半から東村山市本町2の19の36、長坂式典センターで。喪主は妻牧子(まきこ)さん。本紙文化欄にエッセー「アート・フロンティア」を連載中だった。

 千葉大工学部を卒業後、仲間と建築・都市環境計画の事務所を設立。創作は40代後半からという遅咲き作家だった。1999年「超高層に懸かる月と、骨と」でオール読物推理小説新人賞。2004年「夏の椿」で本格デビューし、07年「蒼火(あおび)」が時代小説として初めて大藪春彦賞を受賞した。

 近年は時代物「白疾風(しろはやち)」「月芝居」、住み込みで新聞配達をしながら大学進学を目指した体験を基にした「鳥かごの詩(うた)」などを次々刊行。昨年胃を全摘出した際も、病室にパソコンを持ち込み「汐のなごり」を書き継いだ。

 本紙文化欄に06年4月から「アート・フロンティア」を26回にわたって寄稿、次回分も既に書き上げていた。県内での講演、創作指導にも積極的だった。


山形新聞より)

昨年の10月には、山形市で「小説家になろう講座」の講師も務められ、ぼくもその時に一度お会いしたことがありました。


http://www.sakuranbo.co.jp/special/narou/007.html


http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20081027


この時は、胃がんの手術から回復されて、お元気だったころでした。今年の10月には仙台でも「小説家・ライター講座」の講師をされる予定だったのですが、そちらはかなわぬこととなってしまいました。残念です。


謹んでご冥福をお祈りします。