ベロクロンの復讐

右の上あご奥に、生えないで残っていた親知らずが、昨日あたりから歯ぐきと隣の歯を圧迫していて、痛くてかないません。


歯医者に行かなくてはならないのですが、抜くとなったら大掛かりな治療になるし(そもそも生えてない歯である)、能面をかぶった女医に幻覚カプセルを埋め込まれるのも怖い。
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ウルトラマンA』第48話「ベロクロンの復讐」には、倒したはずの異次元人ヤプールが甦り、歯科医の女性に化けて、北斗星児隊員の奥歯に幻覚カプセルを埋め込むというお話がありました。


「もう勝負はついたはずだ」という北斗隊員に、女ヤプールはこう言います。

そうだ、お前は勝った。


勝ったものは生き残り、負けたものは地獄に堕ちる。しかしこれだけは覚えておくがいい。


勝ったものは、常に負けたものたちの恨みと怨念を背負って生き続けているのだ。それが戦って生きていくものの定めだ!

敗者から(しかも歯医者に化けているというダジャレ)の、勝者への痛烈な怨み節ですが、不毛な自己責任論がはびこる昨今の社会情勢を見ますと、むしろ逆に、勝者の側から弱者に向けて恨みと怨念が背負わされているような、倒錯感がありますね。


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これらのエントリで紹介されている舛添要一厚労相の発言と、それに対するコメント欄の反応などを見ていると、親知らずの痛みも相まって、とにかく不愉快な気分になるのでした。ああ痛い。