ピロティ

昨日は、山形市で開かれた佐伯一麦先生の小説家講座を受けてまいりました。

ピロティ

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佐伯先生は私小説の書き手として知られ、純文学の分野で活躍されています。


純文学の書き手は、「どう書くか」という技巧レベルは近年ますます高くなっているそうですが、文学賞の選考では、「何を書くか」というテーマの方が重視されるそうです。


そのテーマが、書き手にとってどれだけ切実なことか、というのが大事なんですね。


受講生のテキストへの講評でも、「この表現が、書き手の内面に忠実かどうか」「この文体を、書き手はどう意識して選んだのか」というのが重視されました。


うちのブログでは、とにかくウケ狙いの文章しか書いたことがないので、こういう厳しさは刺激的でした。



講座終了後の懇親会ではですね、佐伯先生から、
「ワッシュくん、『プリンセスチュチュ』って知ってる?」
と言われまして。

佐伯先生は、ロマンスグレーのとても渋い方なんですが、その先生からそんなタイトルが出てくるのが意外すぎて、ぼくもリアクションに困ったんです。


なんでも、佐伯先生の知人のノルウェー人が、「日本を代表するものといえば『プリンセスチュチュ』」という認識を持っていたそうで、佐伯先生がそれを知らないというと、すごく驚いたんだそうです。


イランで『おしん』が大人気だった、とか『UFOロボ グレンダイザー』がフランスで視聴率100%をたたき出した、とか日本のドラマやアニメが海外でヒットした例はありますが、『プリンセスチュチュ』がノルウェー人の心を掴んでいたとは、知らなかったですねぇ。

プリンセスチュチュ 1 (チャンピオンREDコミックス)

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