さよなら手塚先生
大連立ばやりの昨今ではありますが、さすがにこれは思いつかなかった。
http://www.asahi.com/culture/update/0227/TKY200802270343.html
最近は、古い漫画が出版社を異動してペーパーバックのコンビニ本になってたり、中綴じの雑誌スタイルで再編集版が出てたりするのをよく見かけますが、この大同団結は予想外でした。しかもコナンと金田一少年をパッケージする、というのは意味があるとは思えないし。
マガジンとサンデーの合同雑誌を出すんだったら、載せる漫画は、手塚治虫の『W3』に決まってるだろ常識的に考えて…
- 作者: 手塚治虫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1980/10/13
- メディア: コミック
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1965年、少年マガジンは、創刊以来の念願であった手塚治虫の連載『W3(ワンダースリー)』を獲得しました。
しかし、同時期にマガジンは『宇宙少年ソラン』の連載を開始したのです。
この作品は、手塚が『W3』に出そうとしていたキャラクターを盗用した(そのため、内容の大幅な変更を余儀なくされた)、として嫌っていたものであり、「『ソラン』と一緒の雑誌には載せられない」と激怒した手塚によって、わずか6週で連載を打ち切られ、ちょっぴり設定を変えて、ライバル誌である少年サンデーに移籍して連載されたという、漫画史上に名高い「W3事件」を巻き起こしたのでした。
この事件によって手塚治虫の連載を失った少年マガジンは、アンチ手塚を雑誌のカラーとして打ち出し、水木しげるやさいとう・たかをら貸本出身の劇画作家を積極的に起用するようになり、また、アンチ手塚の最右翼である梶原一騎を看板作家として、『巨人の星』や『あしたのジョー』でメガヒットを飛ばし、一躍、時代の寵児となったのでした。
マガジンとサンデーが連立するんであれば、この作品を避けては通れないと思うなぁ。