ホゲ〜〜〜〜ッ!

本日は、ちょくちょくネタを引っ張ってきている「プロレススーパースター列伝」スレについて解説いたします。


プロレススーパースター列伝」は、昭和55年から58年にかけて、小学館週刊少年サンデー」に連載された、梶原一騎原作・原田久仁信作画のプロレス・セミノンフィクション漫画。

実在する、当時のトップレスラーたちが、下積みを経てトップへと上り詰めるさまを、梶原一騎特有の大胆な脚色*1を交えて描いています。


少年サンデーコミックスで全17巻の単行本が発売され、その後は講談社からワイド版・文庫版が出ています。




登場するレスラーは、

ただし、雑誌掲載順と単行本収録順は異なっており、また、ゴッチ篇は単行本には収録されておらず、後に復刊された文庫版でしか読むことはできません。




80年代前半というのは梶原一騎のキャリアでは後期に入り、同時期の作品としては「新カラテ地獄変」「人間兇器」「初恋物語」「さらばサザンクロス」など、比較的評価の高くないものが並んでいます。



今作品も、ストーリーはワンパターンでシチュエーションの使いまわしが目立ち、原田のダイナミックな作画によって救われてはいますが、梶原作品としては評価は高いとはいえません。



しかし、70年代〜80年代初頭のプロレスを愛好するものにとっては、当時の熱気を伝える貴重な資料として捨てがたい魅力を持った作品であります。


ま、伝わるのはあくまで熱気のみであって、事実関係は大幅に脚色されているんですけどね。

その辺はまぁこの業界にはよくあることという大人の対応で。



で。



2ch漫画板に、この作品のスレッドが立ったのが2001年。



まとめサイトはこちら。


ウホッ!おれに声をかけてくれ!



タイトルは、ハンセン篇において下積み時代のスタン・ハンセンが、師匠のドリー・ファンクJr.がステーキを残すのを見て思わずつぶやいた一言からとったもので、けしてやらないか的なものがあるわけではありませんので誤解のなきよう。



当初は、作品についてマターリと語るだけのスレだったのですが、2スレ目の中盤で鈴木宗男ネタが出てきたあたりから、時事ネタを「列伝」セリフ風に改変してのネタが目立ち始め、3スレ目あたりからはほとんど時事ネタ専門スレと化してしまいました。


スレタイもどんどん過激になっていき、とくに7スレ「先生!7んたる無茶を!」や9スレ「やったぁ!男の9所をもろに!」は傑作と言っていいでしょう。


元ネタはそれぞれ、「馬場・猪木篇」において腹部を刺された力道山が、医師に禁止されている水を飲むのを見た猪木の台詞と、「アンドレ・ザ・ジャイアント篇」で、ダスティ・ローデスアンドレの金的に一撃を食らわすのを見た観客の台詞です。

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その後も、このスレッドは特に荒れることもなく継続し、現在は14スレ「14頭世界一決定戦」が現行スレとして存在しています。

http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/rcomic/1163236875/l50
スレタイは、ちょうどスレ立ての時期に大木金太郎が亡くなったため、彼とボボ・ブラジルとの「石頭世界一決定戦」にちなんだもの。



では、初心者のため、使い勝手のいい台詞と使用例をいくつかご紹介しましょう。

  • えぇっ!○○親父が死んだ…

このスレにおける最重要台詞の一つ。著名人の訃報にはいちはやくこれが登場し、いまやこれで訃報を知る住人も少なくない。

  • 名前も○○なんてややこしいのはやめちまえ!これからは××だ!

ブッチャー篇で、師匠格のザ・シークが若手だったブッチャーにイメージチェンジを強制する場面から来た台詞。

歌舞伎俳優や落語家の名跡襲名、企業の合併などによる改称、くまぇりなどその活用は幅広い。

  • さわるなっ、呪われるぞ!

カブキ篇において、カブキがパフォーマンス用に持っていた模造刀を凶器として使おうとしたタイガー・ジェット・シンに対し、毒霧を吹きながらカブキが言った台詞。

悪質サイトのスパムや、空気の読めていない書き込みに対するレスとして主に使われる。

  • この野郎っ!たった○○程度でオーバーにヒイヒイぬかしくさって!

猪木・馬場篇の新弟子時代において、ヒンズー・スクワット千回で半死半生の猪木に向かって発せられた力道山の台詞が元。

主に、企業の不祥事や巨額の赤字などが報じられた際の開き直りとして用いられる。

  • POWAAAAAAN

タイガーマスク篇において、スペース・フライング・タイガー・アタックを食らって意識朦朧となったウルトラマンを表した擬音。

主に、安価をミスったレスへのツッコミとして用いられる。

  • ホー、まるで怪談ですな

馬場・猪木篇において、クーデター未遂で日本プロレスを追放された猪木が、記者会見で、

「会社のっとりなどとんでもない!いつの間にかオレだけが悪者にされていたんだ!」

と釈明したのに対し、記者が言った台詞。


主に、何らかの不祥事やスキャンダルにおいて説得力のない釈明をした人物をネタにした場合のツッコミとして用いられる。

*1:捏造とか改竄と形容する人には、プロレスの良さは永遠にわからない