おまえは虎になれ！

NHK BSプレミアムのドキュメンタリー番組「アナザーストーリーズ　運命の分岐点」次回は１０月５日（水）、初代タイガーマスク誕生秘話が放送されます。

アナザーストーリーズ 運命の分岐点「タイガーマスク伝説〜覆面に秘めた葛藤〜」 - NHK

1981年4月23日、衝撃のプロレスラーがデビューした。初代タイガーマスク。コーナーポストに立ち、見たこともないスピードで繰り広げる華麗なファイトは“四次元殺法”と言われ、子供から女性までを魅了した。だがそのマスクの下で、当の本人だけが葛藤を抱えていた。裏方たちの思惑、アントニオ猪木の言葉、そして史上屈指の身体能力と言われた天才・佐山聡の苦悩。仮面の下に隠された素顔のヒーロー伝説に迫る。

この放送を告知するため、IGFは「アントニオ猪木が出演！」と発表し、新日本プロレスは「小林邦昭さんが出演！」と発表しているのが、それぞれの立場をなんとなく物語っているのを感じさせますね。

で、肝心の佐山聡はどういう発表をしているのかなと思ったら、まずリアルジャパンプロレス（及び掣圏真陰流）サイトのアドレスがいきなり変更になっていて、また何か揉めたんじゃないかという心配がぬぐえません。あとNHK出演についてはとくに告知もないようでした。というかこの番組自体、何か月か前に一度告知されたけど予定が変更されて今週の放送になったものなので、誰かが文句を言っているのではないかという心配がぬぐえません。ま、心配になるのは仕方ないよね、佐山さんだし。

ブレイヴ・オン・ハート 真の勇者とは―キレたら負ける

（何度読んでも自虐ネタとしか思えない書名である）

ところで、弁護士ドットコムにこんなニュースがアップされていたんです。
帰る家ない「非行少年」を雇い続ける「職親」社長「きっかけさえあれば人は変われる - 弁護士ドットコム
刑務所や少年院あがりの若者を雇い、更生の機会を与えようとしているとび職の社長さんが、その取り組みについて講演したんだそうです。『男たちの挽歌』でケネス・ツァンが演じたタクシー会社のキン社長を思い出すところですね。

男たちの挽歌 <日本語吹替収録版> [DVD]

記事をよく読むと、そんな立派な取り組みをしている社長さんがオレと同い年なので、わが身を振り返って愕然となるところですが、まぁ人にはそれぞれの道があるというものです。それより、この講演は「タイガーマスク基金」が主催したものだというところがオレの琴線に触れました。この基金は、２０１０年から翌年にかけてブームとなった「タイガーマスク運動」（児童養護施設へ「伊達直人」を名乗る匿名の人物がランドセルなどを寄付したことから、フィクションの登場人物を名乗った仮名での寄付が相次いだ）を一過性のものにしない目的で設立されたものです。

児童養護施設で暮らす子ども＆巣立つ子どもを支援しよう！〜タイガーマスク基金
これは、オンライン書店bk1や楽天ブックスの店長などを務め、また「にっぽん子育て応援団」など子育て支援事業をやっている人物が、養護施設から自立する子どもたちを支援する目的で立ち上げたNPO法人で、発起人には梶原一騎の奥さん（２０１５年に死去）と辻なおきの奥さんが名を連ねています。

スタートは四畳半、卓袱台一つ

で、これとは別に、佐山聡が理事長を務める「初代タイガーマスク基金」も存在します。

初代タイガーマスク基金
こちらも同様に、児童養護施設出身の子どもたちが就職したり進学したりするのを支援するための基金です。まぁその活動自体はすばらしいと思うんですけど、「児童養護施設の現状」として、児童の入所理由１位が「虐待」（３８％）だという円グラフと、年々児童虐待の件数が増加しているというグラフを紹介しているんですね。

http://1st-tiger.jp/jidou/

このデータに文句をつけるつもりはないけど、佐山さんがいっぽうで戸塚ヨットスクールの校長とかがやってる「体罰の会」に賛同して、パネリストとしてイベントに参加したりしていたことを思うと実に味わい深い。あと、基金の運営代表を務めている、風水師兼経営戦略コンサルタントの松永修岳代表という人も何だかすごいですよ！