長州ファイブ(プラス1)

4月1日から消費税が8%に上がりまして、一週間目ですが、まだ感覚がなじんでないのでコンビニなどでちょと混乱したりしています。


んで、これを推進した安倍晋三首相は、消費を促すために三越でお買い物をしたとか。


安倍首相が百貨店で買い物 増税後の消費促す - 47NEWS(よんななニュース) 安倍首相が百貨店で買い物 増税後の消費促す - 47NEWS(よんななニュース)

 安倍首相は5日午前、東京・日本橋室町の日本橋三越本店を訪れ、消費税率引き上げの影響を視察し「上がった消費税は社会保障に生かしていきたい」と述べ、増収分は社会保障財源に充てると強調した。景気の落ち込みが懸念される中、自ら率先して買い物をし、国民に消費を促す狙いもある。

 同店に公用車で到着した首相は、書店に入り時代小説や経済に関する書籍計6冊(計8776円)を購入し、財布から1万6円を支払い、店員から1230円のおつりを受け取った。

 その後、カジュアルシューズやレトルトカレー、ヨーグルト、つくだ煮などを買い求め、書籍を含めて計3万9955円分の買い物をした。

うーん、そりゃ安倍晋三は高貴な血脈がウリの政治家ですから、庶民感覚をあえて踏みにじることで支持を集めているような側面もあるんでしょうけどね。
どうしたって、「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」的なかほりを感じますよね。


シアー・ハート・アタック

シアー・ハート・アタック

クイーンの"キラー・クイーン"にも、「彼女はマリー・アントワネットのように"ケーキでも食べさせておやり"と言う」という一節がありますが、実際のアントワネットはそんなこと言ってない、というのはみなさんご存じかと思います。でもアベシンは素で似たようなことをやっちゃう人なんだなぁ。
ベルサイユのばら(1)

ベルサイユのばら(1)

日本人のフランス革命観に多大な影響を与えた『ベルサイユのばら』でも、アントワネットはそんなこと言ってなかったなぁ。



んで。



首相が買った本は「時代小説や経済に関する書籍計6冊(計8776円)」を買ったとのことですが、どんな本なんでしょうか。
エライ人や、社会的成功をおさめた人って、よく歴史小説を人生訓の引き合いに出したりしますけど(とくに司馬遼太郎がよく使われる)、時代小説は娯楽に供する物であって、あまり権力者が読むイメージはないんですけどね。


そのラインナップを、朝日新聞の首相番記者ツイッターで明かしていました。

総理番・笹川翔平)ちなみに安倍首相が買った本は次の6冊です。嶋中雄二『これから日本は4つの景気循環がすべて重なる。』/永濱利廣『エコノミストが教える経済指標の本当の使い方』/原田泰『若者を見殺しにする日本経済』/浅田次郎『黒書院の六兵衛』上下/荒山徹『長州シックス』

格差社会の申し子ともいうべきアベシンが、『若者を見殺しにする日本経済』などという本を買うのもブラックユーモアとしか思えませんが、最後の一冊があまりに衝撃的で、もう真面目に論じることができません。

長州シックス 夢をかなえた白熊

長州シックス 夢をかなえた白熊

まぁ、藩閥政治の申し子ともいうべきアベシンですから、長州藩士を讃えるような本なら買ってしまうのも無理はないし、『長州シックス』は柳生も朝鮮もないネタ成分控え目な作品ではありますが、それにしても、荒山先生が首相官邸に迎え入れられる日が来るとは……。こりゃひょっとしたら大ブレイクワンチャンあるで。
次はきっと『竹島御免状』だな。
竹島御免状 (角川文庫)

竹島御免状 (角川文庫)