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名古屋に本社を置くシネコンチェーンのコロナが、新機軸のシステムを導入するとのこと。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130422/k10014102681000.html

映画館に体感型の新システム

 立体的な映像に加え座席が動いたり水や風が出たりするなど、体感型の新たな上映システムが名古屋市の映画館に導入されることになり、内覧会が開かれました。

 このシステムは愛知県内に本社を置く映画館の運営会社「コロナ」が、立体的に映像が見える「3D」の一歩先を行く体感型のシステムとして導入するもので、22日、先行して導入される名古屋市の映画館で内覧会が開かれました。
 システムではこれまでの「3D」機能に加え、映画のシーンにあわせて座席が前後左右、上下に動くようになっています。
さらに、座席前の装置から霧状の水や風、それに香りが吹き出すほか、天井などに設置された機械からシャボン玉や煙が出てくるようになっていて、映画の登場人物になったような臨場感を楽しむことができるということです。
 この会社によりますと、こうしたシステムは韓国など海外の映画館ではすでに導入されているものの、日本では初めてだということです。
 観客は通常の料金に加えて追加料金を支払うということで、この映画館では今月26日から上映が始まります。
 映画館の入場者数はDVDなどの普及もあって伸び悩んでいるということで、この会社では今後、このシステムを全国に広げて入場者数を増やしていきたいとしています。
「コロナ」の営業本部の大原輝久部長は「映画館で映画を観てほしいと思い導入しました。ぜひ一度体験してほしいと思います」と話しています。

コロナの新システム「4DX」公式サイトはこちら。


http://www.4dx.korona.co.jp/


コロナは震災を機に仙台から撤退してしまい(パチンコ屋だけはきちんと営業再開したくせに)、そのせいで見られなかった映画がいくつもあるのでいい印象は持っていないのですが、それを差っ引いてもこのシステムはダサいと思うなぁ。

映画秘宝 エド・ウッドとサイテー映画の世界

映画秘宝 エド・ウッドとサイテー映画の世界

映画秘宝」創刊号で友成純一先生が紹介したことで、日本の映画ファンにも知られているウィリアム・キャッスルという映画監督がいます。この人は1950年代〜60年代に活躍した監督で、作品の冒頭では「ヒッチコック劇場」よろしく自分が登場して口上を述べ、上映館では映画の内容に合わせて骸骨(の吊り人形)が現れたり、座席が振動したりといったギミックを満載して観客を驚かせました。当時はテレビの普及で映画業界が危機感に駆られ、テレビでは再現できないものを求めてこういうギミックに走る作家もいたのです。
最近はやりの3D映画も、当時に第1次ブームがありましたし、匂いの出る映画もいくつか作られましたが、これらはキワモノとして一時のあだ花に終わりました。悪趣味映画の雄ジョン・ウォーターズも、『ポリエステル』(1981)でキッチュの再現として匂いつき映画(匂いの出るカードをこすると屁の匂いがする)をやっています。
ジョン・ウォーターズの悪趣味映画作法

ジョン・ウォーターズの悪趣味映画作法

これを現代に甦らせるというのだから、最初は物珍しさで話題になるかもしれませんけど、なんだか安っぽい感じは否めないなぁ。


コロナの4DX第一弾は『アイアンマン3』だそうですが、その後はどんな映画をやるんだろう。『ロッキー・ホラー・ショー』をこれでやったら面白いかなあ。スクリーンから雨が降ってきて、英字新聞をかぶって避けるの。