Dream On

先週の金曜日、元オアシスのノエル・ギャラガーが「ミュージックステーション」に出て、その感想をブログで書いていました。


http://www.noelgallagher.com/#inbox/noel/lord-only-knows-why-i-was-on-there


んで、この記事を和訳した文章が2ちゃんねるにアップされ、あちこちのまとめブログで取り上げられています。
いわく、

あの日本の歌番組は、おまえらも予想してるだろうけどクソだし狂ってる
なんでこんな番組が日本で支持されてるのか理解できない
まあイギリスにもトップオブザポップスっていうクソ番組があったけどな


俺は一山いくらのクズみたいなジャップの自称ミュージシャンの連中と無理やり共演させられたんだが、その中に工場から大量出荷された粗悪品みたいなAKB48という少女たちのグループがいたんだ。
これは冗談じゃないぜ、そいつらは無駄に30人くらいいたんだが全員13歳から15歳くらいの糞ガキだったんだよ!
俺は急に自分がすげえジジイになったような気がしたよ。


司会者はすかしたジジイでちょうどジェームズ・ボンドの敵役みたいな奴だった
うるさくてめまぐるしくてごちゃごちゃしてる番組で
俺はなんでここにいるんだろうと思っちゃった

とのこと。しかし、この訳には過剰な悪意がある、というツッコミがなされています。


http://d.hatena.ne.jp/muteit/20120527/1338115900


ノエルが「クレイジー」と評したのは分刻みの番組進行であり、この和訳にはAKBを叩きたい人の過剰な悪意が込められている、とのこと。このツッコミを入れている人は、AKBは嫌いだけどノエルが言ってもいないことを言ったように思われるのが嫌だ、ということです。


たしかに、原文には「ジャップの自称ミュージシャンの連中」なんてことは書いてありません。とくに「ジャップ」なんて人種差別表現はどこにもありません。いくらノエルが毒舌家だからといって、レイシストの汚名まで着せるいわれはないでしょう。


セレブの発言には一定のポリティカリー・コレクトネスが求められる現在、こんな捏造で人を貶めるようなことは許されないと思いますねぇ。


ちょっと前には、ボクシング界の英雄マニー・パッキャオも、捏造ニュースが原因で「同性愛差別主義者」と騒がれたことがありました。


パッキャオを吊し上げたメディアの暴走 | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト


有名人の発言はネット上では格好のネタですが、言ってもいないヘイトスピーチを拡散されるのは、いくら有名人だからといってとうてい許容できないことでしょう。AKBを叩きたいのは自由だけど、そのダシにした人にレイシストの汚名を着せるようなことは許されません。