諦念プシガンガ

こちらのエントリが異常に面白い。


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モバゲーの「アイドルマスター シンデレラガールズ」(略してモゲマス)に変なハマり方をした犬紳士Pという一人の天才が、恐ろしい依存症のどん底から立ち直るまでを描いた壮絶きわまりない記録である。『プロレススーパースター列伝』や『孤独のグルメ』などの小ネタもちりばめられており、飽きさせない。とにかく読むべし。


オレは「アイマス」というゲームの仕組みがそもそも理解できてないし、モバゲーとなるとなおさらわからない。だが犬紳士Pが明らかにゲームの趣旨を取り違えていることだけはわかる。アイドルを売り買いしてペリカを稼ぐゲームでないことは明らかにわかる。それでも最終的には、お気に入りのアイドルを愛でるという本来の楽しみ方に戻ることができたようでよかった。


それにしても、バンナムはこのモバゲー版のために百人の新アイドルを投入してきたというから、その事業の本気度は伝わってくる。しかも個性派ぞろいで、年齢的には9歳から31歳まで、体格的には139cm/30kgから182cm/60kgまで取り揃えている。実際に、Berryz工房には186cmぐらいある娘もいるので、彼女をモデルにしているのかもしれない(あれは江戸時代だったら見世物にされるレベル)。その中にあって、犬紳士Pの心をとらえた三村かな子というキャラクターの存在感はやはり際立っている。

153cm/52kg、スリーサイズは90・65・89というからリアリティのある数字である。同じゲームには三浦あずさといって、168cm/48kg、91・59・86という無理のある設定のキャラクターもいるというのに、かな子の数値には安心させられる。


近年の萌え界隈では、少しでも肉付きのいいキャラが出ると「デブ」といって叩く側と「だがそれがいい」と愛でる側との抗争が発生するのが恒例行事となっており、それを見込んでか『僕は友達が少ない』に登場する柏崎星奈というキャラクターに至っては、その巨乳ゆえに劇中で「肉」というあだ名をつけられている。

僕は友達が少ない 7 (MF文庫J)

僕は友達が少ない 7 (MF文庫J)

(↑この娘が「肉」である)


犬紳士Pも、かな子のことを「肉」と比較して「この子の方が『肉』だ」と評しているが、言い得て妙である。だいたい近年の萌え絵柄は全体的に人体(とくに手足)を細い方にディフォルメしすぎる傾向があり、キャラクターを人間に見えなくしてしまうことが少なくない。みんなちゃんと人体のデッサンを勉強してんのかね? 皮膚の下に筋肉と脂肪と骨格があることをちゃんと感じさせてほしいのだ。


その点、この三村かな子はいい。無理のない体格の数値とそれに見合った可愛らしさがしっかり表現されていて、見ていると安らぎを覚える。こういうのでいいんだよこういうので。


こういうキャラクターのことを「肉」呼ばわりする人は勝手にしておればよろしい。萌えキャラであれなんであれ、人間なんてしょせん一塊の肉塊に過ぎないのである。らいららいららーい。


TOGAWA LEGEND SELF SELECT BEST&RARE 1979-2008

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