パーマネント・ヴァケイション

独裁政権崩壊も間近とみられているリビアカダフィ大佐が、「辞任はしない」「脱出もしない」と長時間にわたる演説をしたそうですが、この内容がまたトホホだったようで。


Tamny_in_Africa さんの「カダフィ大佐演説翻訳」とその反応 - Togetter

じゃあ何なんだよあんたは!何の役職にもついてない人間が国家の最高指導者だ、ってそんなの国家でもなんでもないじゃないか。


かつて1980年代、米ゲフィン・レコードのA&R(日本のレコード会社でいう「アーティスト担当ディレクター」)だったジョン・カロドナー氏は、70年代プログレバンドの残党(元バグルス〜イエスジェフ・ダウンズ、元キング・クリムゾンジョン・ウェットン、元イエススティーヴ・ハウ、元ELPカール・パーマー)を糾合してエイジアを結成、大ヒットを飛ばしたり、低迷していたエアロスミスをオリジナルメンバーで復活させたり、アメリカ進出に失敗して解散状態だったホワイトスネイクを『サーペンス・アルバス〜白蛇の紋章』で大成功させたり、と「バンド復活請負人」として一世を風靡しました。

詠時感(エイジア)~時へのロマン~

詠時感(エイジア)~時へのロマン~

ゲット・ア・グリップ(紙ジャケット仕様)

ゲット・ア・グリップ(紙ジャケット仕様)

白蛇の紋章~サーペンス・アルバス(紙ジャケット仕様)

白蛇の紋章~サーペンス・アルバス(紙ジャケット仕様)

これらのアルバムには、通常「A&R:John Kalodner」と書くべきところを、「John Kalodner : John Kalodner」と表記してあったのですが、これは「ジョン・カロドナーの仕事は通常の枠におさまらない」「ジョン・カロドナーはジョン・カロドナーをやるのが仕事」という、強い自己主張のあらわれですね。ちなみに、BURRN!の社長である酒井康も、彼に倣って「Koh Sakai : Koh Sakai」とクレジットすることがあります。
虹色の音詩 II (BURRN! BOOKS)

虹色の音詩 II (BURRN! BOOKS)



カダフィ大佐も、彼の仕事はカダフィをやることなんでしょう。「カーネルカダフィカーネルカダフィ」と、リビアの国歌アルバムかなんかにクレジットすればいいんだと思いますが、問題は「カダフィ大佐」という仕事の中に民間人の虐殺まで含まれてしまっているということに尽きますね。