光と闇の伝説

ピーター・ジャクソン監督にナイトの称号が贈られるとのこと。


http://www.cinematoday.jp/page/N0021594

ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソン監督にナイトの称号

 ニュージーランド国家元首である女王エリザベス2世の新年受勲者名簿に記載されているピーター・ジャクソン監督にナイトの称号が授与され、2010年からはサー・ピーター・ジャクソンとなることが決定した。

WENNによると映画『ロード・オブ・ザ・リング』のジャクソン監督は、ニュージーランドを映画撮影のロケーションとして非常に高い需要を生み出した功績を称えられての授与とのこと。新年受勲者名簿には映画『X-MEN』シリーズのイギリス人俳優パトリック・スチュワートの名前も記載されており、ナイトの称号が授かることが決定したと報じられている。

ニュージーランドがいまだにイギリス連邦王国の一部であることを思い出させてくれる、帝国主義というものの残滓を感じるようなニュースではありますが、ピージャクにナイトの称号を贈るなら、コリン・マッケンジー監督に授与する方が先だろうと。

コリン・マッケンジー物語

コリン・マッケンジー物語

映画産業においては辺境の地であるニュージーランドにおいて、20世紀初頭という映画創成期、偉大な映画作家がいました。その人こそコリン・マッケンジーであります。


もうひとりのグリフィスと称されるほど先駆的なスペクタクル描写を手がけながら、フィルムのほとんどが散逸したため最近まで歴史的評価が得られなかったのですが、1996年になると、ピーター・ジャクソンがその遺されたフィルムを発見し、未完成の歴史超大作『サロメ』のロケ跡地を探すまでに至りました。その模様は現地でドキュメンタリーとしてテレビ放送され、日本でも『光と闇の伝説 コリン・マッケンジー』のタイトルでソフト発売されました(現在は日本版絶版)。

幻の偉人を紹介するこの作品は、ロックバンドの生き様を描いた『スパイナル・タップ』や、アマゾン川上流に住む原住民を興味本位で撮影に行ったクルーが遺した惨劇フィルム『食人族』、カザフスタン人ジャーナリストがアメリカを旅する『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』などと並び称される、ドキュメンタリーの傑作といわれています。ピーター・ジャクソンに受勲するならば、まずは先達の功績に敬意を表することが先でしょうね。
食人族 [DVD]

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ヤグシェマーシュ!(久しぶりだなコレ)