東京スパイ伏魔殿

イギリスの公文書公開により、こんなニュースが表に出ています。


http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009123001000117.html

サッチャー氏に女性空手警護団 訪日で計画、英は困惑

 【ロンドン共同】1979年6月の先進国首脳会議(東京サミット)出席のためサッチャー英首相=当時=が訪日する際、空手の達人の女性20人で同氏を警護する日本政府の計画に対し、他の首脳と同様に扱うよう英閣僚らが園田直外相=同=らに申し入れていたことが、英公文書館が30日公開した外務省機密文書で分かった。

 文書は、日本初開催のサミットに人気絶頂の「鉄の女」サッチャー氏を迎えるに際して張り切る日本と、特別扱いに戸惑う英側の雰囲気を伝えている。

 同年5月21日付で英外務省の担当官から、外相だったイアン・ギルモア氏の秘書らにあてた文書によると、計画は報道で発覚。サミット準備会合で英側は日本側に「サッチャー氏は首相として来日するのであって女性としてではない」と述べた。

 ギルモア氏は翌22日、園田外相に問題を提起。結局、計画は立ち消えに。

 サッチャー氏は同年5月、英国初の女性首相に就任。東京サミットは国際舞台への本格デビューだった。

味わい深いなぁ。「鉄の女」を護衛するカラテ・ガールズ、ってモロに梶原一騎のセンスですよ。

1979年というと『新カラテ地獄変』が「週刊サンケイ」に連載されていた時期ですから、日本政府の関係者が読んでいたことは確実ですね。


でもこれが漫画だったら、もちろんカラテ・ガールズは屈強な男たちに苦もなくなぎ払われ、素っ裸で逆さ吊りにされて「お慈悲!」と叫ぶことになったでしょう。もちろん「鉄の女」も囚われの身となり、救出にやってきた大東徹源が、


「鉄の女というだけに…さてはオ××コも金ブチかな?」


とわけのわからないことを言ってテロリストたちの隙を誘う…というパターンが繰り返されたことだと思われるです。これを断った英外相の判断は正しかったと言わざるを得ません。


外相の”イアン・ギルモア”という名前もなんか『サイボーグ009』みたいで、ひたすら味わい深いニュースでした。というわけで、個人的にもはてな的にもいろいろあった2009年ですが、いくら得意ネタとはいえまさか『カラテ地獄変』で〆ることになるとは思わなんだ。


何はともあれ、今年も一年お付き合いくださりありがとうございました。