ことば汁

本日は、仙台市で「小説家・ライター講座」を受けてまいりました。


今月は通常と会場が違い、仙台市青年文化センターで開かれ、講師は小説家で詩人の小池昌代先生でした。

ことば汁

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この講座では、多くの講師の先生が「説明し過ぎない」「書き過ぎない」ことを指導されています。今回の小池先生も、「あえて筋の説明を省き、人物の細かな描写を積み重ねることで語る」手法を、樋口一葉の『たけくらべ』を例に挙げて語られました。

たけくらべ (集英社文庫)

たけくらべ (集英社文庫)

しかし、このやり方は行き過ぎると読者に伝われなくなってしまいます。今回の講座で使われた受講生のテキストでも、伏線の張り方が弱くなってしまい、ホラーとも不条理とも読めるものの、作者の意図が読者にはわかりづらくなったものがありました。


ネットにも、「書いていないことを読み取る」ことが得意な人々が多くいます。まぁ誤読されることを恐れていては文章は書けない、というのも事実ではありますが、なるべく「伝わりやすい」文章を心がけたいものですね。


小池先生いわく、「書評を受けていちばん嬉しいのは、直接は書いていない作者の意図を正確に読み取ってくれたとき」とのことです。
できればぼくのブログでも、そういう読み方をしてもらえるようになりたいです。読み取るほどの意図なんてオマエにはないだろ、と言われたらそれまでですけどね。