ドロンジョ様にスカポンタンと罵られたい
実は、今年になってから一本も映画を観ていない。まるまる三ヶ月以上、映画館に足を一歩も踏み入れていないのである。
どうも、映画リビドーが低下しているようだ。
これではいかん、と今日はとりあえず『ヤッターマン』を遅ればせながら観てきたのである。
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ぼくが幼いころは『機動戦士ガンダム』がヒットして、シリアスなアニメがもてはやされていた。ロボットは固く冷たい機械で、戦闘は生死を賭けたシビアなもので、来週は今週とは違った話が繰り広げられる。音楽は勇敢にして悲壮であり、主人公は真摯に悩む。それがアニメというものだと思っていた。
機動戦士ガンダム
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「タイムボカン」は、それらとはまったく逆だった。びっくりどっきりメカは血の通うような温かいもので、敗北した悪役が死ぬことはなく、先週も今週も来週も基本的に同じ話。主題歌は山本正之のコミックソングであり*1、登場人物の誰も悩んだりしない。そういうわけで『ヤッターマン』はどうにも苦手だった。
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だが、深キョン様の美しさを見逃すわけにはいかない。
深田恭子写真集『KYOKO TOKYO PIN-UP GIRL』
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というわけで、周囲でひととおり感想も出尽くしたところで(というか、感想を述べるほどの内容でもないということを事前に確認して)劇場で観てきたわけである。
パチンコ屋のネオンから「パ」が消えるあたりのおっさん臭いギャグ、生瀬勝久のボヤッキーにしか見えない粘着質な演技、全体にねっとりした演出のテンポ、どれをとっても子どものころ苦手だった「タイムボカン」のテイストが再現されており、かつそこに三池崇史監督の悪質なギャグも混ぜ込まれておっさん臭さは三倍増といったところであった。30年の時を経て、すっかりおっさんになったぼくにとってもやっぱり多少キツいものがあった。バージンローダーの乳首が立つところとか子ども連れは困るだろうし、ケンドーコバヤシ演じるトンズラーの妄想シーンで、覆面レスラー「ミスターYES」の異様に長い首がもげるところとか意味わかんない人の方が多いだろう。今の子どもは、いや親だって、『タイガーマスク』に出てきた「ミスターNO」*2なんて知らないよ!
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深キョン様は、ドロンジョ様のボンデージ姿にはじまってウエディングドレス・臨月の新妻・泡風呂・寿司屋などさまざまなコスプレでわれわれに眼福を与えてくださいました。声質が細すぎるという、深キョン様が持つ女優としての大きな欠点は今回も隠しようがありませんでしたが、それを補って余りあるだけの魅力が深キョン様にはあるのでした。でも、福田沙紀と深田恭子が恋のライバル、というのは無理があったなぁ。役柄の違いを考慮したとしても、勝負にならないよ。
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