森に眠る魚
- 作者: 角田光代
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2008/12/10
- メディア: 単行本
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ゲストとして、最新作『傍聞き』で日本推理作家協会賞を受賞された、長岡弘樹先生もいらしています。
- 作者: 長岡弘樹
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2008/10
- メディア: 単行本
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角田光代先生は、純文学とエンタメ小説の両方のフィールドで活躍されていますが、両者には書き手の意識の持ち方に違いがあるそうです。
小説は、なんらかの形で書き手とリンクしているものですが、
- 書き手自身が抱える問題意識やテーマ
- 読み手の心を動かしたい(驚かせたい、怖がらせたい、喜ばせたいなど)という表現欲
純文学はその前者が、エンターテインメントは後者が創作の根底にあるそうです。
で、自身のテーマを描くにしても、作者自身をそのまま描いてしまっては小説にならないので、主人公を別の人間にするなどの工夫が必要とのこと。
いかに「自分」を抜いていくか、という作業が大切なんですね。
雑誌が求めるものもジャンルによって違い、(角田先生は、純文学の雑誌を「文芸誌」、エンタメ雑誌を「小説誌」と表現される)はじめて小説誌で仕事をしたとき、「頁をめくりたくなる、先が読みたくなる小説をお願いします」という注文を受けて驚いたそうです。
それまで仕事をしていた文芸誌では、「頁をめくりたくなくなる」「一文をずっと味わっていたくなる」のが良い小説だとされていたので、この注文は新鮮だったとのことでした。
また、角田先生が思う「上手い文章」とは、「一文だけ読んで誰が書いたかすぐわかるもの」だそうです。
ただし、ご自分が書くときはそうならないように、クセを出しすぎないように注意されているとのこと。
ぼくも、油断するとつい「ぬうっ」とか「おきゃあああああっ」とか書きたくなるので、そこは気をつけないといけませんね。
新・餓狼伝〈巻ノ1〉秘伝菊式編 (FUTABA NOVELS)
- 作者: 夢枕獏
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2006/12
- メディア: 新書
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ブログを書く上でも、「印象的な一文を引用したくなる」ブログと、「さかのぼって過去ログを読みたくなる」ブログの、どちらを目指すかという方向性があると思います。
ぼくの場合は後者を意識してますが、ブクマを集めるホッテントリは前者の方が多いんですよね。ブックマーカーというのは、意外に純文学的な読み手が多いのかもしれません。
今回も参考になりました。ありがとうございました。