ホント部活は地獄だぜフゥハハハーハァー
はてなで話題のエントリを頭に持ってくるときは、自前のネタが思いつかないと吐露しているのに等しいんですが、とりあえずこのはてな匿名ダイアリーを今日のネタにします。
http://anond.hatelabo.jp/20090203200017
この増田氏は、
- 高校のとき、すごく厳しい部活をやっていた(女子バレーかバスケ?)
- 顧問の先生に殴られまくっていた
- 理不尽な規則がいっぱいあった
- 少しでも違反したら殴られてた
- でもそのおかげで、嫌なことへの忍耐力がついた
- 礼儀作法も身に付いたので、できてない人を見るとイライラする
- そんな自分がちょっと嫌
とのこと。
まぁ、要はハートマン軍曹にしごかれすぎたおフェラ豚が、「グラグラ立ってるやつはベトコンだ!」「びしっと立ってるやつはよく訓練されたベトコンだ!」「ホント部活は地獄だぜフゥハハハーハァー」ってことだと思うんですが。
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ぼくの個人的体験もちょっと語ってみます。
もう20年以上前のことですが、ぼくが入った中学校には、何年も連続して全国大会に出場している柔道部がありました。
顧問の先生がとにかく怖くて、絶対に近寄りたくなかったんですが、当時すでに身長172センチ体重85キロだったぼくを柔道部が放っておくはずもなく、入学したらもう規定路線としてぼくは柔道部に入ることにされていて、嫌だと言い出せないまま道着に袖を通すことになったのです。
稽古は厳しく、柔軟と受身に始まって、ハラバイ・エビ・逆エビなど柔道独特のマット運動、スクワット・腕立て・腹筋500回、打ち込み1000回、寝技3分×10本、乱取り3分×10本、といった感じ。少しでも遅れると先生にどやされるので、必死でついていくしかありません。
ただ、増田氏の部と違って、殴られることはそんなにありませんでした。柔道部なので、殴るかわりに投げればいいわけですからね。
先生と生徒がお互いに首を絞めあっても、問題にならないのは柔道部だけだと思います。
そんな部活でしたが、なにしろぼくには「強くなりたい」というモチベーションがまったくなく、ただ「先生に怒られたくない」と無難にこなすことしか考えずにやってましたから実力はまったく上がらず、一年生の冬休みには腰を痛めて歩くこともできなくなり、長期の戦線離脱を余儀なくされました。
そして、練習を休んでいる間に、父親の仕事の都合で転校することになりまして、けっきょく部活に復帰できないまま、逃げるように出ていったわけです。
そんなぼくでも、体格的に有利だったおかげでいちおうレギュラーだったし、一年生の夏には模試で学年一位を取った優等生でもあったので、先生は「うちに下宿して柔道を続けてはどうだ」と言ってくださったのですが、ぼくにはそんな生活に耐える精神力はありません。丁重にご辞退したのでした。
増田氏は、つらい経験を乗り越えたことによって忍耐力がついたそうですが、ぼくの場合は、つらい部活から解放されたことによって人格がすっかりルーズになり、もうつらい思いをするのは死んでもゴメンだと心に決めたのです。
それ以来20年というもの、ぼくは何をやるにもテキトーなちゃらんぽらん人生を歩むことになり、そんな自分が嫌いなのかといわれたら「むしろちょっと好き」と答える、そんな自分がちょっと好きだったりします。
若いうちの苦労は、歳とってからこたえますよー。
んで。
転校先では、柔道部はフレンドリーな感じで練習もそんなにきつくなかったので、腰の悪いぼくもぼくなりになんとか参加することができました。
もちろん、そんなにレベルは高くなかったので、県大会に出場するのがやっとです。
中三の夏休みに、ぼくは祖母の家に家族で里帰りして、そこに柔道部の仲間たち二人の訪問を受けました。
ぼくの方は、すでに県大会の予選リーグで敗退していましたが、彼らは県大会で優勝し、全国大会への出場を決めています。
この時ばかりはさすがにちょっと情けない気分になり、「お前らすげえよなぁ、頑張ってるよなぁ」とこぼしましたら、仲間のひとりがぼくの肩をばんばん叩きながらこんなことを言ってくれたのでした。
バカヤロー、県大会ヤバかったんだぞ。
あぶなく負けるところだったんだ!…おめえがいねえからよお。
いまだに、ぼくの人生で他人から言われて一番うれしかった言葉はこれなのでした。