壁の中に誰かがいる

はてな匿名ダイアリーからネタを引っ張るのもいいかげんアレな気もするのですが、「アレな気もする」なんて物言いしかできない曖昧なアレではちょっとアレなので、まぁその辺はアレだということにして気にせずに話を進めますよ。


彼氏の持ってるエロ漫画見てドン引き・・・。

彼氏の持ってるエロ漫画見てドン引き・・・。

彼氏の部屋を物色してたらエロ漫画見つけた。

軽い気持ちで開いてしまった。なんか「ここに書いてあるプレイしてあげたら喜ぶかも」って。

そしたら書いてある内容が幼女をコンクリートで壁に埋め込んで

顔と下半身だけ壁から出ているようになってて横に「公衆便所」って張り紙してあって

通りがかりの人が次々犯していくって内容だった。

燃やそうかと思ったけどなくなってるの気づかれたらこっちが見つけたってバレるし戻した。

彼氏の性欲が怖い。

このエントリが多くのブクマを集めているのですが、速攻で作品が特定されているあたりがはてなというコミュニティのアレ加減を表しているといいますか。

キャノン先生トばしすぎ (XOコミックス)

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けっこう有名な作品らしいです。12歳の天才エロ漫画家少女と30歳のアシスタントの恋、というから真っ当な大人はとても手を出せないと思いますけどね。


んで、くだんの塗りこみプレイは、この漫画の初回限定付録である冊子(作中において主人公たちが連載しているエロ漫画誌、という設定)に収録されている作中作とのことですので、それが彼氏の嗜好を表している可能性はきわめて低いと思われます。増田氏も安心してよいでしょう。


12歳の天才エロ漫画家少女と30歳のアシスタントの恋、という時点でいくつものルビコン川を渡ってしまっている気もしなくもない(13歳未満の女性とのセックスは、合意の有無に関わらず刑法上「強姦」とされる)のですが、そもそも、本というのは事前に内容をぜんぶ把握してから買うわけじゃないですからねぇ。


たとえば、ぼくの部屋を物色して古典ミステリ『(ネタバレ回避のため自主規制)の悲劇』を見つけた人が、「子どもがお祖母ちゃんを(ネタバレ回避のため自主規制)で撲殺する本なんて、なんで買ったの!」って怒ったとしても、ぼく的には「そんなの最後まで読まなくちゃわかんないじゃん。つーかネタバレ自重」としか言いようがないですし。

コレリ大尉のマンドリン [DVD]

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キャノン先生トばしすぎ』(の作中作)の場合はおよそ現実的ではないファンタジーの世界ですが、たとえばジャック・ケッチャムの『隣の家の少女』なんかを見つけたら、この増田氏はどうなるんでしょう。

隣の家の少女 (扶桑社ミステリー)

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やってることはより悪辣で、しかも実際にあった事件をモデルにしているのでリアルな痛さがありますが、読者がそういう欲望を持って読んでいるというわけではない、ということはたいていの人がわかると思います。小説なら区別できても、エロ漫画の話になるとその辺の判断力も鈍るんでしょうかね。その辺の、エロ漫画という表現ジャンルが持つ業みたいなもののアレ具合も含めて味わい深い。(←最近この言い回しにハマっている)