『シンプル・ジャック』であうあうあー^q^
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おととい『僕らのミライへ逆回転』を観てきたばっかりなので、3日間で2本もジャック・ブラックがゲロを吐く映画を観るということになりました。
でもこの映画では、ジャック・ブラックが得意とする「ピントのずれた説教」はロバート・ダウニー・Jr.がもっぱら受け持つことになったので、ジャックはその持ち味をほとんど発揮できずに終わっていたように思われました。
見どころといったら、冒頭のフェイク予告編での放屁と、敵のアジトに大量のヘロインがあることを知ったときの目の色の変わり方ぐらいでしたかね。麻薬組織の少年ボスとカンフーで闘うあたりも、あっさりした描写で終わっちゃいましたし。
そのかわり、ベン・スティラーとロバート・ダウニー・Jr.、ニック・ノルティはむちゃくちゃ美味しい役どころで、とくにニック・ノルティは、アメリカのコメディ映画ではたまにあるけど日本ではまずあり得ない「障害者のフリをする」というネタをやってくれてました。ベン・スティラーも過剰な演技で知的障害者役の芝居をやるし(本当に「あうあうあー^q^」←こんな感じだった)、トム・クルーズのプロデューサー役は悪意の塊みたいだったし、とにかくハリウッドの関係者を全方位でDISりまくるような痛快さが楽しかったです。
「俳優が本物の英雄に扮して戦う」という、同じテーマを持つ『サボテン・ブラザーズ』および『ギャラクシー・クエスト』が、なんだかんだ言って映画愛を謳っていたのに対し、『トロピック・サンダー』は業界に対する悪意が横溢していたのが大きな違いですね。
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唯一、マシュー・マコノヒーが演じたベン・スティラーのエージェント(相方のオーウェン・ウィルソンが演じる予定だったが、降板したためマコノヒーが代役)だけが良識を持った人物として描かれており、ベン・スティラーとエージェントはさぞかし良好な関係なんだろうなぁとか思ったもんでした。
ところで、今日は日曜の三時半という比較的お客の入りやすい時間に観たのですが、観客がぼくを入れて三人しかいませんでした。
しかも、ぼく以外の客は一組のカップルだけ。どう考えてもデートムービーとは言えないこの映画を、なんでわざわざ選んだのか小一時間ほど問い詰めたくなりました。