『ホット・ファズ』鑑賞

ようやく『ホット・ファズ』を観てきたッス。


仙台での上映は今日まで。せっかく署名までやったのに、危うく見逃すところでした。


実際に観てみると、事前に思ってたより真面目な映画で、(これはエドガー・ライト監督の前作『ショーン・オブ・ザ・デッド』もそうだったが)二人の主人公(凄腕すぎて左遷されたサイモン・ペグと、コネ採用の無能警官ニック・フロスト)は逆のベクトルで社会における生きづらさを感じていて、それを摺り寄せながら友情を育んでいく描写の丁寧さは、バディ・ムービーとしての正統派な演出だったと思います。


また、殺人事件の描写も、やりすぎ感あふれるギャグ性の高さと、生首や焼死体のリアリティを両立させる絶妙なバランス感覚で、伏線の回収も丁寧であり、ラストの大アクションも、凄まじい銃撃戦なのに相手は老人ばかりという、いかにもイギリス人らしいねじくれたユーモア感覚がサイコーでしたね。


銃撃場面のジョン・ウー学校っぷりは言うまでもありませんが、一度は敗北したサイモン・ペグが警察署に戻って、押収した銃器で完全武装して出撃する場面はちょっと『狂い咲きサンダーロード』を思わせるものもありましたし、ティモシー・ダルトン東武ワールドスクウェアで取っ組み合いをするあたりはちょっと『サンダ対ガイラ』を連想しました。ボンクラ映画に国境はない、と再確認した一本でもありました。