ワッシュのガンクレイジー講座＜トイガン篇＞ - 男の魂に火をつけろ！　～はてブロ地獄変～

こんなニュースが話題になっています。

秋葉原の歩行者天国で、コスプレ集団がエアガンを乱射して、通行人が被弾する騒ぎになったとのこと。

このニュースをめぐって、オタクとDQNの境界があいまいになったとか、オタクのモラル低下だとかいろいろ話題になってますが、それよりなにより、トイガンを扱うためのマナーが徹底されてないことが問題だと思いますね。

元記事では、はじめは文中で「モデルガン」と呼称していましたが、指摘を受けたのか「エアガン」に変更されていますね。

今回は、この辺のトイガンの分類について。

日本では、世界でもトップクラスの厳しい銃刀法のため一般市民が銃を所持することは難しく、とくに拳銃はいっさい許可されないため、他国に類を見ないトイガン文化が発達しています。

「トイガン」とは、銃のおもちゃをそう総称するのですが、大きく分けると「モデルガン」「エアガン」の二種類があります。

「モデルガン」とは、実銃に似せた形の部品と構造を持った精密な模型のことで、弾丸を発射する機構を持たないものです。

発砲音や火花、煙を発生させるために火薬を使用するものが多く、オートマチックを模したものは、実銃と同様のブローバック動作を楽しむことができます。

昔は規制が緩く、金属製のものは見た目にも実銃と区別しにくく、改造することで実弾を発射することも可能でしたが、年を追うごとに規制が厳しくなり、現在は、金属製の品物は表面を金色に塗らなければならず、あまりにカッコ悪いので、正直いって人気は低下しています。

これに対し「エアガン」は、プラスチック製の弾丸（ふつう、直径6mmのBB弾）を低圧の圧縮空気またはガスで発射するものを指します。

狩猟用の空気銃も「エアガン」と呼称されることがあるため、玩具の方は「エアソフトガン」と呼ぶのが正式です。

で、エアソフトガンにも大きく分けて二種類あり、「エアコッキングガン」と「ガスガン」に大別されます。

「エアコッキングガン」とは、内蔵のポンプに取り込んだ空気をバネの力で圧縮し、その圧力でBB弾を発射するものを指します。

空気を取り込むときには、遊底を手で引くのが一般的で、一発ごとに手で操作しなければいけないのですが、構造がシンプルで作動が確実、かつ安価なため多く出回っています。

とくに、東京マルイから発売されている一連の商品は、外見も性能も良い上に1900円前後ときわめて安価なため、高い人気を誇っています。

このCz75なんかは、園田健一の漫画『GUN SMITH CATS』で主人公のラリーがその魅力を語っていた初期モデル（後期モデルにくらべスライドが短い）の外見を忠実に再現しており、その辺のマニア受けも視野に入れています。

また、コッキング動作を電動で行うモデルもあり、こちらも扱いやすく安価なため、広く普及しています。

これに対し、難燃性のガスや圧縮空気を外部から供給するのが「ガスガン」です。

ボンベを接続するタイプのものや、本体内に液化ガスをチャージするものがあり、また、ガスの力で弾丸を発射するだけのタイプもあれば、ブローバック動作を行う「ガスブローバック式」と呼ばれるものもあります。

エアコッキング式のものに比べて扱いが面倒で、低温では作動しなくなるなどの欠点もありますが、フルオート射撃など連射能力では、ガスタイプに一日の長があります。

んで。

これらのどれをとっても、まず守らなければならない鉄則は「人に向けて撃たない」ことです。

比較的威力の弱いコッキング式のものであっても、近距離で目に当たれば失明の危険もあり、怪我をしないまでもかなりの痛みがあります。

サバイバルゲーム以外で、他人に銃口を向けるのは厳禁です。

また、これらのトイガンは、外見的には実銃を模したものになっており、その気になればこれで人を脅し、強盗をすることだって可能なんです。

強盗などの報道で、「バールのようなもの」と同じ用法で「拳銃のようなもの」と表現されているのは、本物の銃でなくトイガンの可能性があるためです。とっさに突きつけられたら、本物かおもちゃか区別するのは困難です。

「公共の場では持ち出さない」というのも、ガンマンなら必ず守らなければならないルールです。

そんなこともわからない輩に、コスプレ道具としてガンを扱わせてはいかんのです！