P.A.D

この前、郊外を車で流していたら「鳳蘭飯店」という中華屋を見かけまして、思わず「鳳仙と鈴蘭が連合したのか?」と、中でゼットンとキングジョーが会食している姿を想像してしまったのでした。

クローズ完全版 16 (少年チャンピオン・コミックス)

クローズ完全版 16 (少年チャンピオン・コミックス)

(↑この人がゼットン(↑この人がキングジョー)



今年になってから、ぼくが一番ハマって読んでいる漫画が、実は『クローズ』なんですよ。


リアルタイムではまったくノーマークだったんですが(だって月刊チャンピオンなんて本屋で見たことすらねえぞ)、弟が懐かしものとして買ってきたのを読んでみたら、いやコレがマジで面白いこと面白いこと。


最初のうちは、不良だらけの鈴蘭高校に転校してきた主人公の坊屋春道が、学校をシメるだけの話だったんですが、対立勢力がいくつも出てきて、群像劇のテイストを出しはじめてからは加速的に面白くなってきます。


とくに、暴力団の後ろ盾を得たスネイク・ヘッズに対抗するために、かつて戦った、武装戦線の九能龍信や鳳仙高校の美藤竜也たちとパルコ・アンド・デンジャラーズを結成するあたりは、「かつてのライバルが仲間として合流」という、少年漫画の王道をいく展開ですね。


この辺は、『サルでも描けるまんが教室』でも推奨されてたところでした。

しかし、番長漫画にもヒロインが必要(パンチラ要員として)、とサルまんでは言われていましたが、『クローズ』にはヒロインどころか女性キャラが一人も出てこないのが、すごいです。

通行人レベルですら、女はまったく出てこないんですよね。


昨年映画化された『クローズZERO』は、おおむね好評でしたが、黒木メイサの登板は多くのファンから批判されることになりました。

これは彼女に問題があるわけではなく、女が出てくること自体があかんというのだから、しょうがないですね。


全編にわたって男の論理だけで貫かれている、究極のホモソーシャル漫画と言っていいでしょう。



んで。



作者の高橋ヒロシ先生は、福島県会津坂下町出身なんですが、こんど福島市で原画展をやるそうなんですね。


http://www.rfc.jp/event/crows_worst/cw_top.htm


3月20日から23日まで、福島駅西口のコラッセふくしまで、原画やフィギュアの展示を行うそうです。


ふつう、原画展ってのは美少女とかメカとか描く人がやるもんなんですが、ガラの悪い男しか出てこない原画展ってのも珍しいですね。


イケメンすら出てこないんだもんなぁ。